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聖者が街にやってくる
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少し切ない2月の日曜日、クリミナルマインド観たり、昼寝したり、お仕事したり、そんなのんびりした時間にちょっと違和感。刹那の興奮でいいから何かないのかと、なんとなく嫌気がさしてたところ、友の救い。
恵比寿でラフィン・ノーズのライブがあるからおいでと、プルトニウムさんからの電話。一度見てみたかったTHA BLUE HERBとプルトニウムさんおすすめのタートルアイランドも出演するということで、急いで支度してリキッドルームへ。

THA BLUE HERBには間に合わず(残念)、タートルアイランド出演の少し前に到着。今年初ライブはイキってBODY & SOULでジャズでしたが、やっぱりロックのライブハウスって、ええね。
汗と煙草の臭い、靴跡のついたしわくちゃのフライヤー、自分の顔なんて相当カワイイほうだと気づかせてくれるいかついニイちゃん、明日からの仮の姿が想像もつかないケバいネエちゃん、雑な味のジントニック、ライダース、キーチェーン、ロールアップジーンズ。
思いっきり浸る。

プルトニウムさんと合流して間もなく、タートルアイランドスタート。イントロと共に一気に盛り上がる会場。タートルアイランド初体験で、なにこれ!すごい。すごい。会場後ろから眺めるつもりが、あっちゅう間に最前列で暴れる集団のすぐ後ろへ。なんかものすごいパワーとまっすぐなメッセージにぐいぐい引き寄せられたって感じ。ステージ上に10人以上という大所帯のパンクバンド(と言わせてもらいます)に吸い寄せられた俺、東京虫BUGS。その真っ青なメッセージは、信じるなと言われている30代も半ばにきた僕にも強烈に突き刺さり、眼球に鼓膜に心臓に脚に腰に腕に、ぐさぐさぐさ。格好良くて楽しくて痺れるタートルアイランド、後半はほとんど泣いてしまいそうになってました。涙こぼれかけ、毛が抜けちゃうんじゃないかというぐらいの鳥肌。
最高。

トリはもちろんラフィン・ノーズ。一曲目から全開。袖に見えるTHA BLUE HERBやタートルアイランドの面々、スタッフの皆さん、撮影してるフォトグラファーまで、ぎらぎらの笑顔のりのりの身体。ほぼすべてを忘れて頭と身体がラフィン・ノーズ。何曲か過ぎて、さっきまではいなかった隣で思いっきりラフィンを楽しんでいる人。横顔ですぐわかる、タートルアイランドのヴォーカルの人。気持ちよさそうに歌い、そこにきっと存在するギターをかき鳴らし、踊ってる。すごくいい感じ。そして、アンコール一曲目、歌う彼の目には溢れる涙が。これぼれる涙を手で拭い、なおも湧き出る涙。思わず見とれてしまいました。僕はそんなあなたの音楽で泣きそうになったんだよと。僕もこらえずに泣いときゃよかった、ごめんなさい。

エンディングにはもちろん聖者が街にやってきて、会場は完全にひとつに。

音楽に救われた夜でした。



『聖者が街にやってくる』 / LAUGHIN' NOSE
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by clyde_8 | 2010-02-11 15:39 | 音楽
赤い目のクラウン
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映画の日に『今度は愛妻家』。前売り買ってたから、映画の日ってあまり関係ないけど。
中谷まゆみ&板垣恭一コンビのお芝居が大好きな僕にとっては、最近の映画では一番楽しみにしていたかもしれない『今度は愛妻家』。お芝居のあの感じが好きなもんだから、少しの不安とともに、「『“なんとか”は“なんとか”』を観に行こう」とタイトルを一向に憶える気配のないacchiと雪の予報の渋谷へ。

すごい良かったなぁ。
ブルース・リー、小便小僧、ゼブラファブリック、フォトフレーム、“ON AIR”ランプ、ハッセルブラッド、チェックのシャツ、ジーンズの裾から覗く裸足、夫婦。
インテリアやスタイリングがとっても素敵で、acchiもそういうところをすごく気に入っていて、少し前に『ぼくの美しい人だから』のスーザン・サランドンの部屋のあの感じが好きだと言っていたのを思い出す。北見家のリビングとスーザン・サランドン(扮するウエイトレス)の部屋が似てるわけでは全然ないけれど、なんだかacchiの趣味をすごく良く表しているなと思う。居心地の良い雑然さというか、くつろぐための散らかり様というか。そんなようなもの。

と、内容に全く触れずに連れの話ばかりしていますが、そりゃそうさ、『今度は愛妻家』に関してはお話についてああだこうだ言うのは野暮ってもんです。舞台版を観たことがあって、物語を知っていた僕も楽しめたから、多少内容に触れても大丈夫なんだろうけど、これはとにかくなんも考えずに誰かと観に行ってほしい。まだまだいろんなところでかかっているから。見終わった後はきっと、一緒に観に行った人の話がしたくなると思う。

acchiは上映時間の約半分、ずーっと泣いていました。
これだけでじゅうぶんに『今度は愛妻家』の魅力が伝わると思います。(まあ、ちょっと感じ過ぎかもしれないけどね、、、60分間泣き続けたんだから。でもその感性って素晴らしいと思う)



映画館を出ると雪の渋谷。渋谷で静かなところって石の華とキャトルしか思いつかない僕らはキャトルへ。なんか月二回ぐらいで行ってる気がする。
キャトルの窓から、雪化粧を始めた渋谷を眺める映画の日の夜。

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『赤い目のクラウン』 / 井上陽水
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by clyde_8 | 2010-02-09 13:57 | 映画/お芝居
二人だけ
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1月某日、少し遅めの目覚め、若干無理矢理付き合ってもらい、赤坂デート。
会社員時代によく通った赤坂一点張 で昼はん。ケミカル・ブラザーズも大好きな一点張、懐かしいなあ。こういう普通のラーメン、いいね。格好良く言うとオーセンティックな味噌ラーメン。初めて連れて行ってくれたのは僕のデザインの師匠でした。なんとなく感慨深げ。

にんにくの臭いまき散らしながら赤坂サカスへ。赤坂サカス!何というか、こういう場所の似合わない二人が昼間からけっこうしっかりと見て回る。無いだろうなという予感を抱えて友人の誕生日プレゼントを探したり、スケートリンクを横目にあても無く歩いてみたり、しばらくするとどう過ごしていいかわからない心の迷子に。。。って、こういうことも楽しめるようになったのだ、二人でいると。

昼下がり、夕暮れ前、赤坂アクトシアターへ。いよいよ始まった『TALK LIKE SINGING』日本公演。
三谷さん新作、しかも『オケピ!』以来のミュージカル(まぁ、自分はそれほど熱心なミュージカルファンではないけれど)、出演/香取慎吾、川平慈英、堀内敬子、新納慎也、音楽監督/小西康陽、なんかもの凄く期待してしまうキャストと音楽。

まずロビーの雰囲気にびっくり。なんとなく想像していたけれど、そうは言っても三谷幸喜の芝居だしなあ、大丈夫だろうと思っていたら全然そんなことなかった。ジャニーズファンというのはやっぱり凄いですね。ロビーの至る所で写真を撮りつつわいわいがやがやとテンション高い女性たち。お花の宛名“香取慎吾様”や木村拓哉の広告でさえ写真に収めるその心意気。その異様な活気に引きまくる僕ら。特にacchiは居心地悪さ爆発。
まあ、それはまた別の話。

『TALK LIKE SINGING』、楽しかったなぁ。音楽はピチカート・ファイブって感じで、懐かしい気分だし。構成はわりとミュージカルっぽい感じもあり、(なんかちょっと乱暴な言い方だけど)『オケピ!』同様ミュージカルを壊しにかかってるところもあり、日本語と英語を駆使した細かいアイデア盛りだくさんで、キャスト4人というミュージカルにしては少ないカンパニーですが、みなさん芸達者で存分に笑わせてくれます。特に川平慈英さん。香取慎吾さんありきの『TALK LIKE SINGING』ということはいろんなところで言われてるようですが、川平慈英さんが真の主役って感じ。川平慈英さんの踊り、歌、クライマックスに見せる一芸、凄いの一言です。必見です。ピッチサイドで興奮してるだけの人じゃないんですよ。
とっても楽しいひと時でした。

いつだったか、三谷さんが自分の書く芝居のことを、駅に着く頃には内容なんて忘れちゃってるけれど、楽しかったなあ、という気持ちは持って帰れるようなものと言っていたように、まさにそんなお芝居。



この日はいっさい仕事もせずに、太陽で起きて、のんびり出かけて、楽しいお芝居を観て、夕食前に友人への誕生日プレゼントや結婚祝いを買うこともできたし、パーフェクトな一日。
二人だけの一日。



『二人だけ』 / CAROL
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by clyde_8 | 2010-02-08 13:05 | 映画/お芝居
Body and Soul
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過日、目黒でライト見て周り、自分はちょっといいバッジ購入。その後青山へ。ギャラリーを二軒覗き(絵を観て時間を潰すなんて、なんという贅沢)、開店と同時にBODY & SOULへ。まだセッティングや音合わせしてる最中で、もちろん一番乗りの僕ら。何年ぶりかのBODY & SOUL。久しぶり過ぎて待ちきれないテンションだったし、お腹も減ってたし。

この日の演奏は片岡雄三トリオ。エムシーのたびにそのチャーミングな人柄がこぼれ落ちる片岡さんも楽しそうで最高だったけれど、音楽の歓びを身体中で、特に顔面いっぱいで表現するピアノ奏者、吉岡さんに釘付け。

ここでふと思う。自分はデザインしている時、制作している時にあんな顔してるだろうか?
いやまあ、友人知人は知ってるだろうけれども、あんな最高の笑顔はどんなときだってしていない。いいなぁ笑顔。
そりゃあまあ、ピアノ奏者とデザイナー、音楽とデザインは仕事っていう点では同じでも、その他はけっこうな違いがある。そんなことはわかっているんだけれど、激しく感動しつつ羨ましくなった。それはもう、ちょっとした嫉妬ぐらいに。自分はあんな弾ける笑顔でデザインしていない。笑顔どころか、眉間にはきっと皺が。なんかいやだ。

ここでまたふと思う。僕の弟はミュージシャンで、中でも一番楽しいとされている(ってあくまでも私見)ロックンローラーで、彼のライブは機会があれば観に行ってるんですが、そういえば彼も楽しそうだ。身内だから直視できませんが、楽しそうだ。うーん、羨ましい。
よし、これからは自分も笑顔だな。って、だからといって意識的に悦楽の笑顔を弾けさせて仕事していたら気色悪いかもしれない。そもそも、自然と湧き上がる笑顔だからこそ、美しいんじゃないだろうか。うーん、それは難しい。

というわけで、なんとなく意識する程度にして、笑顔のデザイナーになれる日を楽しみに待つことにしました。いつか弾けろ、笑顔。
まあ、それはそれとして。

ライブも食事もお酒も最高でした。飛び入りで演奏に加わったドラマーがまたとんでもない人で、片岡さんいわく知らない人はモグリと言われること間違いなしの、超有名ドラマーらしく(もちろん僕は知りませんでした。。。)、ジャズの孕む熱とか力とか悪そうな感じとか情熱とかそういう形にするのが難しいものたちを、一瞬でドラムセットの周りに充満させて、客席の僕らにもびしびし叩きつけたのでした。それはもう、強烈に。文字通り叩き付けるという感じ。やっぱりミュージシャンはすごい。ミュージシャンとコックとバーテンダーはすごい。そんな夜。



BODY & SOULに向かう道中の素敵なひとコマ。
タクシーの運転手、40〜50代のふつーのおじさん、「BODY & SOUL?“身も心も”ってやつだねえ」、ここで『Body and Soul』を歌い出すおじさん。身も心もって表現がいいですねとacchiとふたりして盛り上がっていたら、おじさん、「もっといい表現があるんだよ、サガンの『一年ののち』って小説。“いちねん”と読む人も多いけども、あれをね“ひととせののち”って表現するんだよ」
うん、確かに。ステキな響き。

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『Body and Soul』 / Sarah Vaughan and Her Trio
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by clyde_8 | 2010-02-08 11:34 | 音楽