カテゴリ:映画/お芝居( 166 )
Actor in the Street
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『悪人』、原作未読のまま観に行ったことが悔やまれます。
なんかいろいろと端折られていて。。。
そんなわけで、物語に関しては原作をしっかり読もうと思います。



それでも、妻夫木聡さんが素晴らしかったので、やっぱり劇場で観てよかった。
深津絵里さんのモントリオール国際映画祭主演女優賞受賞時のコメント、「今回の主演女優賞はスタッフ、キャストみんなの賞ですし、何よりも妻夫木さんの賞でもあるんですよ」これは本当にその通りなんだろうなと思える熱演。
泣ける、心が震えた、なんて声をよく耳にする作品だけど、泣けはしないなぁ、自分は、、、もっとこう何というか、怒りみたいな感情と、あと寂しさに共感。
物語の細部、登場人物の仕草、それぞれの心の揺らぎ、ロケーションの枯れた美しさ、とても生っぽくて緊張感たっぷり。
そういう意味では深津絵里さん、演技賞獲るぐらいだから圧巻の演技なんですが、、、あの役どころにしては美人過ぎる。。。映画っぽいというかなんというか。。。
明らかに娘の育て方を間違ってしまった切ないお父さん役、柄本明さん、その昔『道頓堀川』ではものすごい“悪人”を演じていたなぁ、そういえば。
と、とりとめのないことをぼんやりと。
一緒に観た人といろいろと話ができる作品だと思います。



あ、それと、映画『悪人』はいろんな感情が描かれていて、そのほとんどが暗〜いものなので、ちょっと辛いものとか重いものに捕われちゃうタイプの人なんかは(僕がそうです)、観賞後に『ザ・マジックアワー』を観て、楽しい妻夫木&深津で笑うのがいいと思います。



『Actor in the Street』 / Paul Westerberg
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by clyde_8 | 2010-11-10 17:35 | 映画/お芝居
ヤツらは町へ
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80〜90年代を映画少年として過ごした人なら、シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーのどちらか(もしくは両方)にアクション映画の何たるかを教わり、と同時にそのでかい身体に圧倒され、この人たちは自分とは別の生き物だなと畏怖の念を抱いたことがあるはず。そして、その後にブルース・ウィリスの登場で、人間味溢れかつ頭もちゃんと使うアクションヒーローになんとか親近感を覚えたのもつかの間、クリスマスだっつうのにタンクトップ、裸足でガラスの破片の上を走りまわっても文句言うだけで、わりと平気そうにマッチョな悪党たちをそれなりに残虐な方法でやっつけ、かつ不死身な姿に、あぁ、やっぱり自分とは別の生き物だよと畏敬の思いでいっぱい。そんなかつての映画少年たちから大傑作と好評の『エクスペンダブルズ』、ガラガラの映画館で観てきましたよ(もしかして小ヒット?)。

僕はどちらかというとアクション映画より、アドベンチャーやSF映画が好きな子供だったので、アクションスターといえばBIG3の他にもハリソン・フォードの顔も浮かんでしまうし、SF寄りってことで言えば、スタローン作品よりもシュワルツェネッガー作品のほうが好きだったし、結局封切りで行った本数が多いのはブルース・ウィリス作品のような気もするし、要するに何が言いたいかというと、スタローンに大きな思い入れがあるわけではない自分。

だから、ドルフ・ラングレンにもそんなに感慨を覚えない自分。

ジェイソン・ステイサムと聞くと、『トランスポーター』シリーズや『アドレナリン』シリーズよりも『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を思い浮かべてしまう自分。

ブルース・リーよりもリー・リンチェイよりもジャッキー・チェンが好きだった自分。

そんな自分なので、アクションスターBIG3のカメオ共演シーンもまぁなんとなく楽しみ、ぐらいの感じで劇場へ。



2時間後。
面白かった!
危うくエクスペンダブルズステッカーを買いかけたじゃないか!



『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』や『プレデターズ』でイマイチ乗り切れなかった人に特にオススメ。
『エクスペンダブルズ』公式ウェブサイトのつかみもばかばかしくて遊び心満点で必見です。



本編は肉弾戦もガンアクションもテンポ良く、やたら残虐で、アクションニガテな人やミニシアターが好き♡みたいな人(そんな人いまだにいるんだろーか?)にはわけわからなくてダメだろうけど、ただただ映画が観たいのだ、という日が週に何日かある自分にはぴったりだった。何も考えずに、おわ!うわ!と楽しんで、やっぱりこの人たちは自分とは別の生き物だなと笑いながら映画館を後にしました。



ジェイソン・ステイサムが非常にカッコいい感じで、主役はこの人なのでは?と同時に、ドルフ・ラングレンがすごく印象的だったなぁ。観終わった直後は何だあいつ、なんて言ってたけど、思い返すごとにあいつちょっと好き、あのキャラめちゃくちゃだけど、根はいいヤツだよなたぶん、なんて、いまではエクスペンダブルズのなかでガンナー・ヤンセンがイチバン好き。



『The Boys Are Back In Town』 / Thin Lizzy
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by clyde_8 | 2010-11-10 14:53 | 映画/お芝居
ヴァガボンド
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『Whip It』(邦題はあまり好きくないから原題で失礼します)が今年のベストガールズムービーなら、ボーイズムービーベストワンは『(500)日のサマー』。
『Whip It』と同じく、こちらもファッションや音楽のセンスがめちゃくちゃ素晴らしくて。ツボに入りまくり。

お話もツボ入りっぱなし。
何よりもまず、サマー。たぶん女性から見ると、このコそんなにいいかぁ?ぐらいの感じなんだろうけど、オトコのコ(特に音楽好きの)からすると夢の女性。初めての会話で、「スミス?いいよね、スミス。ワタシも好き」なんて言われたら、キミを好きになるのは当たり前。それでまたサマーのカラオケ姿が可愛くて、『シュガータウンは恋の町』で軽く本家越えのキュートさ(本家はヤクザの娘ナンシー)。

主人公トムは一気に恋に落ちて、ちょっとした言葉や仕種に揺さぶられまくって、想いをどう伝えようかとか、いやでも待てよ、あのコはどっかでいい感じのオトコがいるんじゃないだろうか、そうに決まってるよとか、キモチがうろうろゆらゆらして切な楽しい感じ。
そして想いが実り、幸せ絶頂の浮かれて踊りだしてしまいそうな気持ち。実際に踊りだしたりして。視界の隅々までキラキラして、いろんなことが調子良く進むあの感じ。それこそ本当に魔法みたいなあの時間。

そんな魔法のような時間が過ぎ去って、一転して恋が壊れていく地獄の季節。頭の中にはサイモン&ガーファンクルしか流れない、悲しく永遠に続きそうな寒い季節。消えていく恋にじたばたするトムのあの感じ。お別れの時は、やっぱり女性より男性のほうが、ぶざまに、我が儘に、あがいちゃう気がしますね。『ハイ・フィデリティ』のロブしかり『アニー・ホール』のアルビーしかり。とここで気づくのが、映画的技法や構成において『アニー・ホール』の強い影響下にある『ハイ・フィデリティ』、そのもろ直系にあたるのが『(500)日のサマー』。『(500)日のサマー』のシーン構成は『アニー・ホール』へのオマージュに溢れかえっています。この三本ともがオトコのコの映画ってのが、いかにオトコのコの恋愛がフラフラでふわふわでヘロヘロかを証明しているようで、情けなくも誇らしい。

そして傷みを乗り越えて、オータムの季節。あれで心がすっきり晴れ渡っちゃうさまも、なんかオトコのコっぽいというかなんというか。基本的に惚れっぽいからね、男って。(←お前は特にな。とつっこむ友人たち)
この映画、ほとんどの男性が自分を見せられてるようで、うわぁ、わかるなと共感しつつ、あぁ、そうだなと恥ずかしくなりつつ、結局サマーに恋しちゃうんじゃないでしょうか。音楽ファンの男性ならなおのこと。

あと、個人的なツボはカラオケのシーン。
あそこすごくない!?ピクシーズ唄うんだよ!後半、恋に破れ酔っぱらった暁にはクラッシュの『トレイン・イン・ベイン』だよ!!!
アメリカではあれって普通なんだろうか?日本でいうところのBOØWYを唄う、ぐらいの感じなのかな。絶対違うと思うけど。自分の印象としては、SIONとか、もしくはザ・ルースターズかなんかをおもむろにまんきんで唄いだす、ぐらいの格好良さに映ったんですが。どうなんでしょうか?誰かアメリカカラオケ事情通の方、教えてちょうだい。
また素晴らしい歌い方なんだ、トムってば。トム役のジョゼフ・ゴードン=レヴィットはイベントでライブ活動なんかもしてるらしく、ロックの何たるかをわかってるボーカルっぷりで格好良い。



細かいツボポイント、アメリカドラマファンにとっては、『クリミナル・マインド』のDr.スペンサー・リードの人が親友役で登場ってのが興奮ポイントでしょう。僕かなり興奮。



さて、この作品、監督のマーク・ウェブはボーイがガールとミートする、ただそれだけの話を、ウッディ・アレン仕込み(かどうかは想像だけど)で時世を行き来する巧みな構成に、想像力と創造性溢れる映像と選曲センス抜群の音楽で味付けして、素晴らしいデビューを飾ってます。スパイダーマンの新シリーズの監督に抜擢されたことからも、アメリカ映画業界では、この才能の誕生はかなり熱狂的に迎えられているようです。
スパイダーマンの学生期(すなわち思春期)が描かれるらしい新シリーズ、レコードショップを巡り、恋に振り回される蜘蛛のオトコのコが楽しみです(もちろんうそです、ちゃんと悪と闘う学生さんの話だと思います)。



ところで、非常に余談。
『Whip It』のドリュー、『(500)日のサマー』のマーク、共に僕の同世代。70年代中頃生まれのふたりのデビュー作は音楽が作品の重要な要素のひとつ。どちらも基本的にはロック。でもオトコのコ、マークはへなへなしたロック。オンナのコ、ドリューはびんびんのロック。これってなんか興味深い。誰かこれ研究してみなよ。(←丸投げ)



『Vagabond』 / Wolfmother
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by clyde_8 | 2010-11-05 15:27 | 映画/お芝居
シーナはパンクロッカー
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少し前までは、好きな女優は?と聞かれるとジェシカ・アルバと即答してたけれど、今はエレン・ペイジが非常に気になります。というか、めっちゃ好き。
泣き顔っぽいのに意思の強さを感じさせる眼差しとか、若干間抜けな口元とかがキュート過ぎ。
というわけでジュノ以来の主演作、『ローラーガールズ・ダイアリー』。
ちょっとどうかと思う邦題のせいなのか(邦題は直訳か原題のカタカナ読みでいいんだよ、しょうもない邦題は作品のカタチを変えてしまってることにいい加減気づきなさい)、男性の琴線に触れづらい予告編のせいなのか、劇場には女性ばっかり。ドリュー・バリモア初監督だから、同世代の映画オタクの男性もけっこういるんじゃないかと思ってたのに、それらしい人は自分だけでした(ようやく自分を映画オタクと認めた私)。
あ、でも、観に行ったのが例によってレディース・デイだったから女性だらけだったのかも。

お話は明るくまっすぐな展開で、性差関係なくすっきり楽しめる青春物語でした。
でもきっと女性はもっともっと楽しめる映画なんだろうなぁ。
というのも、わりと近い時期に観に行った『(500)日のサマー』がぎゅんぎゅんにボーイズ・ムービーで、めちゃくちゃ響きまくって、すごく良くて、あぁ、女性にはわからない部分もあるんだろーなぁ、この映画、などと悦に入っていたんですが、その反対に『ローラーガールズ・ダイアリー』はもの凄くガールズ・ムービー。うんうんわかるわかると共感してるつもりになっている自分。やっぱりどっぷり100パーセント浸れるのは女性だろうなぁ、この映画。とちょっと羨ましげ。

そんなある意味正反対の『(500)日のサマー』と『ローラーガールズ・ダイアリー』ですが、共通点もあって、それは音楽がもの凄く良いということ。とにかく良い。映画興味ない人もサントラは買ったらいいと思うよ、というぐらい良いんです。
この二本の映画、監督は僕と同世代。好みが似るんでしょうかね、やっぱりそういうのって大きな要素なんですね。『ローラーガールズ・ダイアリー』は劇中のローラーゲームのチラシとかファンジン(みたいなやつ)のデザインも格好良くてとっても好みでした。ファッションも良かったなぁ。グレーのスリムジーンズが欲しくなりますよ(完全に私見)。

端役で出演もしているドリューがまた楽しそうで、顔に痣作りまくって変な人を嬉々として演じていて大笑い。楽しかっただろーなぁ、撮影。みたいなことも感じさせてくれて幸せな映画。

言うまでもなく、エレン・ペイジは最高。親戚になってくれないかしら。
『JUNO/ジュノ』もたまにかけてぼんやり観たりしてるし、『インセプション』と合わせて実はエレン・ペイジイヤーだった2010年。



『Sheena Is A Punk Rocker』 / Ramones
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by clyde_8 | 2010-10-22 15:23 | 映画/お芝居
Diferente
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水曜日、気がつくと水曜日はほぼ映画館にいる(ような気がする)。
そしていつも、なんで平日なのにこんなに混んでるんだ!あぁ、レディース・デイか!しょうもないデイつくりやがって!ジェントルメン・デイはいつやねん!と連れにくってかかる。
映画館なので、連れは女性であることが多く(なんで男同士で映画って、あんまり行かないんでしょうね)、ほとんどの場合は迷惑がられて無視される。まあ、それも含めて“映画に行く”というイベントを楽しんでいるので、別にいいんだけれども。

というわけで、昨日は水曜日。最低限の仕事終わらせ上映スケジュール見てみると、『悪人』に間に合う時間、座席も少し空いてる。そうだ、『悪人』行こう。
チケットカウンターの前に立って愕然、完売です。おい!レディース・デイっ!
じゃあしょうがない、『ナイト&デイ』にするか。という非常に消極的な理由で『ナイト&デイ』を観てきました。

なんて言ってるけれども、実は自分は隠れトムファンで(別に隠れてないんだけど、いつも意外がられるから)、キャメロン大好き人間だし、『ナイト&デイ』の本国版のポスター、思い切りヒッチコックを意識したデザインで、とっても楽しみにしていた一本です。

前評判はものすごく悪い『ナイト&デイ』、どういう理由で評判悪いのか知りませんが、面白かった。こういう映画を観て、どこをどう貶せばいいのだろうか??
だってねぇ、何にも憶えてないんだもの、一夜明けて。いや、帰り道ですでに。

映画観てる間は、「おぉッ!」とか「えぇッ!」とか「わぁッ!」とかなって、気づいたらポップコーン無くなっていて、喉が渇くのはポップコーンの塩気のせいだけじゃなくて、エンドロールではほんのり放心状態で、劇場が明るくなったらゆっくり身支度して帰る。
映画、特にハリウッド映画の本来の姿のひとつってやつです。
回を重ねる毎にデートムービー化していっている『ミッション:インポッシブル』シリーズなんかそれの筆頭です。
だから、内容まったく憶えてないけれど『ナイト&デイ』は劇場で観るのがおすすめ。レディース・デイに観るのがおすすめ。
だいたいね、『ナイト&デイ』を家のテレビでDVDで観てもなんにも面白くないだろーし。
こないだ『カイジ』がテレビ放映されてて、数分観てみたけれど、やっぱり微妙だったです。ちなみに『カイジ』もレディース・デイに観ました。

と、まったく内容に触れてないので、勘のいいみなさんの中には『ナイト&デイ』、スパイアクションアドベンチャー映画であるところの『ナイト&デイ』、監督は『アイデンティティー』のジェームズ・マンゴールドだし、実は『アイデンティティー』級の大どんでん返しがあるんじゃないのぉ?と想像する人もいるかもしれませんが、そんなものはないです。なかったです、たぶん。
それでも、全然憶えてないけど面白かったぞーだけでは、わたくしの、あまりに底が知れるというか、薄っぺらいなぁこの人はと思われそうで、それはそれでちょっと嫌なので、少し思い返すと、ゴタン・プロジェクトが印象的に流れていて、ダリル・ホール&ジョン・オーツなんかも派手にかかっていて、キャメロンのビキニ姿がソー・キュートでした。(←結局薄っぺらい)



『Diferente』 / Gotan Project
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by clyde_8 | 2010-10-21 10:38 | 映画/お芝居
赤い目のクラウン
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映画の日に『今度は愛妻家』。前売り買ってたから、映画の日ってあまり関係ないけど。
中谷まゆみ&板垣恭一コンビのお芝居が大好きな僕にとっては、最近の映画では一番楽しみにしていたかもしれない『今度は愛妻家』。お芝居のあの感じが好きなもんだから、少しの不安とともに、「『“なんとか”は“なんとか”』を観に行こう」とタイトルを一向に憶える気配のないacchiと雪の予報の渋谷へ。

すごい良かったなぁ。
ブルース・リー、小便小僧、ゼブラファブリック、フォトフレーム、“ON AIR”ランプ、ハッセルブラッド、チェックのシャツ、ジーンズの裾から覗く裸足、夫婦。
インテリアやスタイリングがとっても素敵で、acchiもそういうところをすごく気に入っていて、少し前に『ぼくの美しい人だから』のスーザン・サランドンの部屋のあの感じが好きだと言っていたのを思い出す。北見家のリビングとスーザン・サランドン(扮するウエイトレス)の部屋が似てるわけでは全然ないけれど、なんだかacchiの趣味をすごく良く表しているなと思う。居心地の良い雑然さというか、くつろぐための散らかり様というか。そんなようなもの。

と、内容に全く触れずに連れの話ばかりしていますが、そりゃそうさ、『今度は愛妻家』に関してはお話についてああだこうだ言うのは野暮ってもんです。舞台版を観たことがあって、物語を知っていた僕も楽しめたから、多少内容に触れても大丈夫なんだろうけど、これはとにかくなんも考えずに誰かと観に行ってほしい。まだまだいろんなところでかかっているから。見終わった後はきっと、一緒に観に行った人の話がしたくなると思う。

acchiは上映時間の約半分、ずーっと泣いていました。
これだけでじゅうぶんに『今度は愛妻家』の魅力が伝わると思います。(まあ、ちょっと感じ過ぎかもしれないけどね、、、60分間泣き続けたんだから。でもその感性って素晴らしいと思う)



映画館を出ると雪の渋谷。渋谷で静かなところって石の華とキャトルしか思いつかない僕らはキャトルへ。なんか月二回ぐらいで行ってる気がする。
キャトルの窓から、雪化粧を始めた渋谷を眺める映画の日の夜。

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『赤い目のクラウン』 / 井上陽水
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by clyde_8 | 2010-02-09 13:57 | 映画/お芝居
二人だけ
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1月某日、少し遅めの目覚め、若干無理矢理付き合ってもらい、赤坂デート。
会社員時代によく通った赤坂一点張 で昼はん。ケミカル・ブラザーズも大好きな一点張、懐かしいなあ。こういう普通のラーメン、いいね。格好良く言うとオーセンティックな味噌ラーメン。初めて連れて行ってくれたのは僕のデザインの師匠でした。なんとなく感慨深げ。

にんにくの臭いまき散らしながら赤坂サカスへ。赤坂サカス!何というか、こういう場所の似合わない二人が昼間からけっこうしっかりと見て回る。無いだろうなという予感を抱えて友人の誕生日プレゼントを探したり、スケートリンクを横目にあても無く歩いてみたり、しばらくするとどう過ごしていいかわからない心の迷子に。。。って、こういうことも楽しめるようになったのだ、二人でいると。

昼下がり、夕暮れ前、赤坂アクトシアターへ。いよいよ始まった『TALK LIKE SINGING』日本公演。
三谷さん新作、しかも『オケピ!』以来のミュージカル(まぁ、自分はそれほど熱心なミュージカルファンではないけれど)、出演/香取慎吾、川平慈英、堀内敬子、新納慎也、音楽監督/小西康陽、なんかもの凄く期待してしまうキャストと音楽。

まずロビーの雰囲気にびっくり。なんとなく想像していたけれど、そうは言っても三谷幸喜の芝居だしなあ、大丈夫だろうと思っていたら全然そんなことなかった。ジャニーズファンというのはやっぱり凄いですね。ロビーの至る所で写真を撮りつつわいわいがやがやとテンション高い女性たち。お花の宛名“香取慎吾様”や木村拓哉の広告でさえ写真に収めるその心意気。その異様な活気に引きまくる僕ら。特にacchiは居心地悪さ爆発。
まあ、それはまた別の話。

『TALK LIKE SINGING』、楽しかったなぁ。音楽はピチカート・ファイブって感じで、懐かしい気分だし。構成はわりとミュージカルっぽい感じもあり、(なんかちょっと乱暴な言い方だけど)『オケピ!』同様ミュージカルを壊しにかかってるところもあり、日本語と英語を駆使した細かいアイデア盛りだくさんで、キャスト4人というミュージカルにしては少ないカンパニーですが、みなさん芸達者で存分に笑わせてくれます。特に川平慈英さん。香取慎吾さんありきの『TALK LIKE SINGING』ということはいろんなところで言われてるようですが、川平慈英さんが真の主役って感じ。川平慈英さんの踊り、歌、クライマックスに見せる一芸、凄いの一言です。必見です。ピッチサイドで興奮してるだけの人じゃないんですよ。
とっても楽しいひと時でした。

いつだったか、三谷さんが自分の書く芝居のことを、駅に着く頃には内容なんて忘れちゃってるけれど、楽しかったなあ、という気持ちは持って帰れるようなものと言っていたように、まさにそんなお芝居。



この日はいっさい仕事もせずに、太陽で起きて、のんびり出かけて、楽しいお芝居を観て、夕食前に友人への誕生日プレゼントや結婚祝いを買うこともできたし、パーフェクトな一日。
二人だけの一日。



『二人だけ』 / CAROL
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by clyde_8 | 2010-02-08 13:05 | 映画/お芝居
最前線ララバイ
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ずいぶんヒットしているようですね、『アバター』。

僕は2009年最後に劇場で観た映画が『アバター』でした。満を持してって感じで。といいつつも、まあ別にジェームズ・キャメロンの大ファンというわけでもないし、熱心なSFファンタジーマニアというわけでもないので、もの凄く心待ちにしていたわけでは全然なくて、どちらかというと予告編で目にしたナヴィのCG具合がなんかゲームっぽいというか、なんかゲーム以下っぽいというか(最近のゲームって凄いんですよ。私隠れゲーマーですから)、入り込めるかな?あの世界に、という不安が大きかったので、いつか観に行こうかなぐらいの気持ちだったんです。でも満を持した自分。それはなんでかっていうと、そうはいっても劇場映画最前線、3D上映、これから主流になる(らしい)3Dは『キャプテンEO』(古ッ!)からどれぐらい進化してるんだろうってのが、動機の80%。

そんなわけで、若干お高いチケットで観に行ったんですが、ものの数分かな、結構早い段階で激しく迫りくる帰りたいこの気持ち。連れもいるので、さすがに席を立つことはなかったけれど、わりとイライラ。
劇場によっても上映方式などで差があるらしいけれども、とにかくね、3Dメガネかけると色が汚い!汚いというのは乱暴過ぎるとしても、色味が全体的に暗い!!それって致命的。『アバター』のような、美しい自然にあふれる惑星パンドラを舞台に、自然界との関わりや生きている者同士の関わりや、精霊や神のような何かを超越した力との関わりをテーマにした映画、それを視覚的にも伝えるためにフルCG並みに色彩設計した映画にとって、色が汚い、暗いから鮮やかさが薄れるって、、、アカンやん!アカンやん!絶対アカンやん!もう泣きそうになるわ。次々に登場する動物や植物、登場人物たちが新たに訪れる場所、そんなものが画面に出てくる度に3D眼鏡をずらして肉眼でスクリーンを観る。ほら綺麗やん!!綺麗やん!そんなこと繰り返してたもんだから最初のうちはいまいち集中できず。

見終わってなお思うんですが、蚊のお化けみたいなのとか森に咲くヒトデみたいなのとかがブワァぁって立体的にこちらに迫ってきたからといって、映画そのもの、特にその物語やテーマ的なものが僕ら観客に迫りかつ深まるかっていうと、そんなわけない。そんなわけなっかたんです、残念ながら。これまで慣れ親しんだ薄っぺらいスクリーンでじゅうぶん過ぎるほど感動するし興奮するしびくびくするし涙するぞ、なめんなよ俺らのイマジネーション。そんな気分。
あと、耳の上が痛いし。痛いってのはこれまた決定的に集中力を欠く。普段眼鏡をかけなれている僕でも気になる痛みだったから、眼鏡じゃない人やサングラスかけない人なんかは辛いだろう、あれ。

と、当ブログには珍しく否定的なこと言ってますが、それでもやっぱり『アバター』には引き込まれて感動したのです。どないやねん。いやなんか普通のお話で、普通じゃないか普遍的なお話でそこにはしっかりワクワクやジーンというような楽しみもあるし、教訓や矛盾もあって、耳痛くてそわそわしてる集中を欠いた僕のようなうつけものにもちゃんと伝わるぐらい力強くわかりやすい映画でした。そういう意味では映画の本来の姿をしているともいえるなぁと。さすがはキャメロンさんとこのジェームズさん。というわけで、これは映画館で観ないとダメな映画の筆頭なんじゃないだろーか。3D上映はお勧めしませんが。

あ、あと、若干暴力的な映画だとも思うので、それはバイオレンスとかエクスプロージョンという意味だけではなく、こう客席にぐるぐる縛り付けてまぶた閉じないように固定されて(時計仕掛けのオレンジみたくね)怒濤の映像をこれでもかと見せられるという、そこには行間というものがない、もしくは行間を感じる余裕がないという意味での暴力的。あれ、ちょっと大げさか?ま、そういう映画なので、ニガテな人はしんどいかも。

それでも、映画館でどうぞ。(←どないやねへん)



『最前線ララバイ』 / Soul Flower Union
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by clyde_8 | 2010-01-10 09:49 | 映画/お芝居
ラム酒、愛、そして鞭の響き
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11月某日、『海を行く者』をPARCO劇場で。

酒を愛する兄と酒に溺れた過去を持つ弟、彼らの友人ふたり、もちろん彼らも酒を愛している、そして見知らぬ“身なりの良い”男。5人の男がクリスマスの夜にポーカーを始める。そこには文字通り、“魂”が賭けられていた。

みたいな話。

素晴らしかった。
本当に些細なことでも輝いて見える生活、少しの愛情でもそれが大きな救いになるような人生。こう書くと若干不幸なニュアンスを感じるけれど、そうではなくて。多分どんな人生でも、楽しいし辛いし苦しいし面白いと思う。そのなかで、よりいっそうの、もしくはあと少しの喜びや輝きや安らぎや救いを見つけたり感じたりするのに必要なことは、愛と想像力だと思った。あらためて考えると当たり前のそんなこと。僕はそういうことを忘れがちな人間なので、日々いろんな刺激を求めて芸術に触れて人と関わって、当たり前のことを思い出させてもらっている。
素晴らしいお芝居でした。

マーティン・マクドナーの翻訳劇が好きなので、彼と同世代の出身地から推測するとよりアイルランドの血が濃いであろうコナー・マクファーソン作ということで観に行ってきたんですが、相当にアイルランドの香りが漂っていました。行ったことないから知らないけど。
ポーグス好きな日本人って結構な数いると思ったことないですか?特に僕と同世代の人。60年代後半〜70年代生まれぐらいのあなた。「ポーグス、俺も好き」、「あたいもポーグス好きよ」なんて会話をこれまでに何回もしてきてません?僕は何回もしてきてる。そして、『ザ・コミットメンツ』、あの映画も好きな人結構いませんか?もちろん僕も大好き。なんかアイルランド的なものって日本人の好みなんじゃないだろーか。だから、アイルランド演劇にもぐっとくるんじゃないだろーか。きっとそうだ。これ研究してる人いるなってふと思ったけど、調べ方がわからないので、今度誰かとお酒(もちろんアイリッシュコーヒー)飲みながら、語ってみよう。(←選ばれた人は迷惑ですね)



『Navigator』 / The Pogues
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by clyde_8 | 2009-12-01 23:28 | 映画/お芝居
ニューヨークの夢
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我が家では、なーんにも考えずにただただ映画に浸りましょう、そのためにはある程度どういう種類の映画かわかり、なおかつたぶん失敗しないだろうと思われる映画を、ポップコーンやコーラを用意してのんびり観ましょう、という夜があります。そういう時、セレクトは家人に任せることが多い。
過日、選ばれたのは『P.S. アイラヴユー』。良い映画だったなあ。泣けるよ、愛。
それに、ハズレはないと言われている(←嘘。私の偏った持論です)ニューヨークを舞台にした映画だし。ってそんなにニューヨーク!って匂いは薄いかもだけど。



それよりもなによりも、誰よりもロックファンにオススメしたいゼ、『P.S. アイラヴユー』。
なぜかというと、映画始まってすぐ死ぬ主人公のダンナさん、ジェリー。このジェリーの葬式が素敵過ぎる格好良過ぎる。ジェリーの大好きだった曲でお別れをとか言って、ポーグスの『Fairytale of New York』が流されるんです。俺の時も流してくれ!と大泣きです。



十数年前、式根島へ向かうフェリーに揺られ、朝日を待ちながら甲板でずーっと『堕ちた天使』を聴いてたことを思い出す。荒波とか向かい風とかフェリーで上陸とかそういうのが似合う曲だなあ、なんてぼんやり考えながら眠い目を擦っていました。(←完全に私見。だってクリスマスソングだもの。それに大して荒波でもなかった)



『Fairytale of New York』 / The Pogues featuring Kirsty MacColl
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by clyde_8 | 2009-06-19 07:28 | 映画/お芝居