カテゴリ:映画/お芝居( 166 )
Soul Surfing
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夕方まで、とことんのんびり過ごした土曜日。

『裏切りのサーカス』観に夜の新宿へ。ゆっくり身支度してたら微妙に間に合わなそうで、ならばと行き先変更『MIB3』と思ったら満席。。。で、第三候補の『ソウル・サーファー』へ。こちらも予告編始まってる時間だったから、チケット班とポップコーン班に分かれて(←大げさ)、劇場へ滑り込み。

サメに襲われ左腕を失っても、不屈の精神でプロサーファーになったベサニー・ハミルトンの伝記映画。
全編通して嫌な人間のいっさい出てこない、どこまでも真っ直ぐな娯楽作品でした。この映画に文句つけられる人は終わってます。ま、僕は基本的にはどんな映画も楽しいんですけどね。



もともとこの日は、鎌倉行くかぁ?なんて話してたこともあって、スクリーンでハワイの海を見ることができてめちゃくちゃ和む。しかもスポーツする女性が大好きな自分は、サーフコンテストのシーンだけでも延々と見てられるから大満足。特に、ライバルのマリーナがソーキュート。
そんな細かいことも楽しめて、潔くまっすぐ前向きな映画だからすっきり爽快でした。
あ、一瞬だけ、ベサニーがサメに襲われるシーンは、わかってはいてもショッキングで、大してショック描写があるわけではないけれど、他のシーンが比較的のどかなせいで、そのコントラストがけっこう衝撃です。ガラにもなく心臓がバクバクしてしまいました。。。



最後のほうで、この映画の主題のひとつを、サーフィンを人生に準えたベサニーのモノローグがストレートにメッセージしていたけれど、これにはサーフィンやらない自分も思い切り納得。



いま自分が乗ってる波を楽しんで、終わりがきたらまた新しい波に乗ってやろう。

もし、波に乗れなくても、波から落っこちても、焦らずに諦めずに自分を信じて、もう一度パドリング。
必ずビッグウェーブはくる。
そう、それも何度でも。



写真は、愛用の一品。
いつだって海を、七里ケ浜を思い出させてくれる、ガラスアーティスト・ヨーナスさんの作品。



『Soul Surfing』 / Fatboy Slim
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by clyde_8 | 2012-06-12 17:40 | 映画/お芝居
Secret Garden
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ナイロン100℃前回公演『ノーアート・ノーライフ』には、お仕事のご縁でお邪魔したり(といってもちゃんと自腹です)、そのせいか同じ回の客席にマイヒーロー・甲本ヒロトがいて、トイレでも連れション状態になったりと(もちろん勝手にですが。。。)、再演ということもあって、恋する少女のようにそわそわと気もそぞろだったので、なんとなく久しぶりにナイロンをしっかり観た気がする38th session『百年の秘密』。



庭に立つ、すべてを知っている楡の木と、その館の住人とそのまわりの人物を、二人の女性を軸に数世代に渡って描くクロニクル。



舞台設定は外国、登場人物も外国人なので、いわゆる“赤毛もの”の風情ではあるけれど、丹念に描き込まれ、緻密に、時にダイナミックに演出され演じられた日常のスケッチの積み重ねは、何気ないゆがみ、ひずみ、少しずつ決定的に狂っていくいくつもの人生を表出させ、「さすが。。。面白い」と唸るしかない数時間。

ケラさん自身は、今回のお話について、「今回のお話と構造としては似ている『わが闇』はある意味ハートウォーミングな形で終わったが、〜〜〜“ハッピーエンドではない最後”というものを考える〜〜〜アンハッピーなラストだけでその人の人生を判断していいのか」というようなことを言っていて、自分はなるほどなぁと思いつつも、『わが闇』を観た時は非常に重く捉えたのだけれど、今回の『百年の秘密』を観終わった時に感じたことは、救いが“しっかりと”ある良いお話だったなぁと、どちらかというと温かく軽やかな気持ちになっていました。

不思議なもんですね。

精神状態や誰と観るかによって捉え方にかなりの幅があるのがナイロン100℃の大きな魅力のひとつです。それが、演出家の意図するところとずれていても、それはそれで面白い。
けっこう丁寧に収録されたDVDを公演ごとにリリースしているので、興味のある方は過去公演もぜひ。



こだわりのパンフがナイロン100℃のもうひとつの大きな魅力なので、やっぱり劇場に足を運ぶのがおすすめですけども。



『Secret Garden』 / Madonna
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by clyde_8 | 2012-06-04 19:47 | 映画/お芝居
Horror Epics
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私的2010年トップ5のうちの一本にルーベン・フライシャー監督のデビュー作、『ゾンビランド』というオーバー30のための最高の青春ゾンビ映画があったんですが、昔から映画の世界では、ゾンビものやホラー映画を監督してデビューする素晴らしい才能ってのがたくさんいて、ジェームズ・キャメロンやサム・ライミなんか代表的なところだし、なんか気になるんですよね、ホラー映画。

そんなわけで、ついつい観に行ってしまったゾンビもの、『ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春』。ビアス兄弟のデビュ作ー。実は、「死霊のはらわた」のSFX アーティストが父親という、ゾンビ映画界のエリート。
『ゾンビランド』と同じく面白いらしいというcamoからの情報と、俺たちのシアターNでかかるということは、あまり間違うことはないだろうと最終日に滑り込み。
この作品、『ゾンビランド』よりももっとばっちり青春ゾンビ映画でした。ゾンビのほうが主人公で、人間が悪者(でもないか?)だから。
半分ゾンビ、半分人間の主人公(お約束のオタク系)が、別れてしまった恋人に渡しそこねて
いた婚約指輪を渡すために、半分ゾンビ、半分人間ということで意気投合したバディとともに旅に出る、というこの時点でもう笑えるお話。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をはじめとする“わかってる”コネタやブラックジョークがちりばめられていて、しっかり笑える良作でした。。。と思っていたら、、涙が。。何この映画、、感動する。かなり真っ当な青春ロードムービーで、やたら爽やかな気持ちになる良い映画でした。
Tシャツ売り切れていたのが残念。



それからもう一本。古くは『食人族』、『ブレア・ウィッチ〜』から、『パラノーマル〜』、『フォース・カインド』まで、モキュメンタリーがけっこう好物(『REC/レック』のような傑作にも出会えるし)なので、予告がコワ過ぎるというありふれた餌にわりと簡単に食い付き、ホラー映画はわりとニガテなマリエッタにつきあってもらい『グレイヴ・エンカウンターズ』を観てきました。
映画館向かう前に、オフィスで何回か予告編観ながら「コワい!コワい!」とはしゃいでしまったので、ある程度耐性ができていたけれど、それでもちゃんとコワいシーンがいくつもあって、映画館で観るのがおすすめです。これはたぶんテレビでも観てもコワくないだろーなぁ、と思ったし。
映画としても、劇中でTV番組の“ヤラセ”の構造を明かすことで、モキュメンタリー映画としての自己批評や観客の意識の拡散を狙っていたり(ってこれはただの深読みです)、定点カメラや床に落としたカメラの映像を多めに使って、画面ブレの気持ち悪さを極力抑えるという、定石通りの工夫もソツなくこなしていて、ちゃんと映画を撮ろうとしている感じが潔くて、映画の日に観に行くにはぴったりです(←結局、ちょっと安いならいいよ、という褒めてるのかなんだかわからない)。
監督・脚本・編集、ザ・ヴィシャス・ブラザーズとエンドロールで出ていたので、兄弟なのかな?ザ・ヴィシャス・ブラザーズという芸名のような名前の兄弟監督(たぶん)のデビュー作。
エンドロールといえば、けっこう普通にすべてのキャスト、エキストラに至るまで役者名がしっかり出ていたのにも潔さを感じました。モキュメンタリーとしては、それがいいことかどうかはよくわからないんですが、「はい、今観たドキュメンタリー映画はうそ!全部ウソですよー」っていう清々しさ。



新しい才能のデビューは、それだけで楽しいですね。



ところで、TOHOシネマズで今かかってる予告編でものすごく面白そうなのがあったんですが、、、忘れちゃいました。なんかSF大戦系だったような気が。。。
あと、『ネイビーシールズ』!楽しみ。



『Horror Epics』 / The Exploited
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by clyde_8 | 2012-06-02 21:19 | 映画/お芝居
Just enjoy the show
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映画を観ないとなんにもアイデアが浮かばない(と思い込んでいる)自分は、激務の合間を縫って無理矢理に映画館に深夜2時とかに行くもんだから、うっかり『カイジ2』なんかを観て、ややげっそりして仕事に戻っていくという、端から見ると謎の行動ともとれる悪癖があるのですが(←そこまで卑下しなくても。。)、それでもやっぱりいい作品に出会うことのほうが多いし、勇気と知恵と閃きと安らぎをもらえるのだから、止められない。

公開後数日なのに650席ほどの劇場に約20人という贅沢な空間で観た『マネーボール』は、勇気と知恵と閃きと安らぎで涙した一本です。

これ全く野球映画ではありません。
良質の会話劇。あくまでもクールに、ドライに展開する丁々発止の会話劇、まさしく“孤高”の戦いを続けるビリー・ビーンの半生を的確に脚色していい具合に作り物にした伝記映画。

この映画、素晴らしい出来映えなのは、アーロン・ソーキン脚色によるところが大きいと思います。あのソーシャル・ネットワークの脚色を手がけたこともそうですが、そもそもこの人、法廷会話劇の傑作戯曲『ア・フュー・グッドメン』の作者にして、映画版の脚色も担当した人なんです。だから会話劇の緊迫感や濃密っぷりは大得意。『マネーボール』でも適度に冷めつつも、登場人物たちの会話の妙で物語をぐいぐい引っ張っていきます。
ま、途中、ドライになりきれずに、娘からのパパへのレンカの佳曲『ショウ』の弾き語りという反則技で強引に泣かせにかかりますが、名シーンなので普通に半泣き。
そしてクライマックス、ある計算に基づいた起用というものを、フィリップ・シーモア・ホフマン扮する頑固監督が試してみた時、それが、スポーツにはままある奇跡と結びつき、号泣。



あと、ブラピがまんまロバート・レッドフォードだ。
なんですが、それ以上に、ライムスター宇多丸氏がザ・シネマハスラーで指摘していたように、会議室に新スタッフを連れて乗り込むシーンではっきりと感じ取れる、ブラピ・ビリー・ビーンのあれ?ちょっとこの人ヘン?コワいけど、でもなんかカッコいいな、という孤高の革命者っぷりが、『ファイトクラブ』のタイラー・ダーデンっぽい。というか、タイラー・ダーデンだ。
みんな大好き、みんなの憧れタイラー・ダーデン。

最近、諸々の事情で孤独感に苛まれることしばしばの自分にとっては、そういう意味でも勇気と閃きをもらえた最高の一本でした。



『The Show』 / Lenka
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by clyde_8 | 2011-12-12 17:52 | 映画/お芝居
どうかしてるよ
発想の飛躍がアホらしくて感心してしまった映画を三本。
あ、あらかじめ断っておかないといけないことが。
ごくごくまれに、当ブログの拙文で映画何観るかの参考にしてくれているという、非常に非常にありがたい言葉をかけてくれる人がいるのですが、そういう素敵なみなさん、今回ばかりは観るかどうかの判断を慎重に慎重にお願いします。
なるほどおもしろそーじゃねーかと、試しに観てみてそのあまりのとんでもなさに、烈火の如くたぎる怒りをぶちまけられても完全に無視しますからね。At your own riskで夜露死苦機械犬。



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『スカイライン -制服-』。
オーソドックスな宇宙人侵略もののふりしてるけど、ラスト15分とエンドロールの展開がとんでもなくて、無茶苦茶で、唖然呆然大爆笑。これはこれで、なにか作り手の心意気を感じないでもない、ある意味チャレンジしてる映画。もしくは、本当はもう一時間ぐらい続きがあって、むしろそっちの戦いがメインだったのに、サマーセーター肩にかけた大人に思い切りダメ出しされて刈り込んだ結果なのかもともとれる、はちゃめちゃなエンディング。続編を熱望。



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『ムカデ人間』。
「この映画は人と人との繋がりを描く作品なのです」と大真面目な顔で資金集めをしたという、一応その言葉に偽りなしなマッドサイエンティストもの。非常に気持ち悪い空気が充満している映画。でも、繋がってる姿は気持ち悪いというよりは、気持ち良いんじゃないかと思ってしまうぐらいの、画づらが完全にスリーサム(いや、4Pかな)なエロムービー。といってもやっぱり気持ち悪さが強烈らしく、劇場では、うげっ!とばかりに勢いよく席を立ち、猛スピードで出ていったきり戻ってこなかった人が数人いました。というわけで、人によっては完全にムリ、な類の作品だと思う。それでも!世界中でヒットして、続編完成間近。しかもトリロジー化まで決定。ムカデの先頭が日本人ってのが、いかす。



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『マーターズ』。
少し前の映画だけど強烈なインパクトはいまだに鮮明。『ムカデ人間』で笑えたのは、この作品を観ていたからちょっとやそっとのマッドサイエンティストぐらい屁でもないと思えた、というぐらい徹底的に狂ってるサイコさん映画。
人体実験(というかただの拷問)の意味不明さとえげつなさは絶品。ヨーロピアンホラーのスーパーノヴァ。ただ、実は映画としても素晴らしくて、前半と後半で鮮やかに転調する物語や、クールで雰囲気ある映像など、けっこう凝った造りの作品。サイコ方面でここまで無茶苦茶しちゃうと、直視できない人のほうが多いだろうなってのが残念。
必見(できれば)。



このように、世界には、あらゆる困難に立ち向かい、自らのイマジネーションの具現化に邁進する、素晴らしいアーティストがたくさんいるんです。最敬礼!
なんて、それらしくまとめてみたけれど、一言でいうと、エロ(『ムカデ人間』)グロ(『マーターズ』)ナンセンス(『スカイライン -制服-』)、です。



『どうかしてるよ』 / 岡村靖幸
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by clyde_8 | 2011-08-23 17:35 | 映画/お芝居
クレイジー・ダイアモンド
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もう一回観たくてしょうがない、DVD発売が待ち遠しい『ブラック・スワン』。
ダーレン・アロノフスキー節炸裂しまくりの作品がアカデミーを穫ったということがまず嬉しい。

物語は、筋があるようでないような、一人のバレリーナが重圧を感じでオロオロしてるだけというシンプルなお話なのに、さすがのテンションで緊張感を持続しつつ、起伏豊かに一気に見せます。

観てる最中からいろんなことを感じて、本当にそれはもういろんなことを、たとえば、ナタリー・ポートマンの練習着や普段着が可愛いとか、そんなどーでもいいことまで楽しめるぶ厚く深い映画(とバカみたいに軽い例しか挙げることができない自分)。



一番強烈に思ったこと。
ナタリー・ポートマン演じるニナが、自分の表現を追求し夢を追い求めることで(それだけが原因ではないことは映画を観れば明らかですが。。。)、精神に異常を来してしまったんだとしたら、それはちょっと羨ましい。
僕はそこまで自分を追いつめることができるだろうか?表現者として自分は狂えるだろうか?きっと無理だろうなあ。現にいままでそうならずにここまできたのだから(と自覚はしている)。
だからちょっと羨ましくなった。



DVDが発売されたら、自分はまだニナを羨ましいと思うのかを確認したい。



『Shine On You Crazy Diamond』 / Pink Floyd
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by clyde_8 | 2011-08-15 20:56 | 映画/お芝居
スケアリー・モンスターズ
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『モンスターズ/地球外生命体』。
なんという煽りに満ちたタイトル(と日本版はロゴデザインも)。しかもシアターN渋谷で公開。となると、バイオレントでハチャメチャで、かつグロかエロかナンセンスか、またはそれら全部をぶっこん だSFクリーチャー映画の怪作を期待してしまいますが、そんな映画オタクの単細胞な妄想を鮮やかに裏切る切ないラブロマンスの快作でした。
劇場内はまさしくシアターN渋谷って感じの客層で、“地球外生命体”なんて、なんか微妙なタイト ルと相まって、激務で萎んだクリエイティビティやモチベーションを刺激することが目的だった連れは非常に困惑&心配している様子でしたが(隣でやってる『スーパー!』にしよーよーという空気びんびんで)、見終わったあとは絶賛といってもいいぐらいの興奮ぶり。

僕も、良い映画、素晴らしい才能、キュートなヒロイン(個人的好み)の誕生に、かなり興奮しまし た。

この作品でハリウッド進出のチャンスを掴みとったイギリスの俊英ギャレス・エドワーズのデビュー作。美しい画作り、繊細な演出、大胆なクリーチャー起用。僕と同い年ということもあって、すっかりファンです。これからが楽しみです。新『GODZILLA』の監督に決まってるそうですが、どーせなら宙ぶらりんな『クローバーフィールド』の続編を任せれば良いのに!
(というか、ここへきて、『モンスターズ/地球外生命体』って『クローバーフィールド』に似ている気がしてきた。。。だから面白かったのか)



ところで、切ない恋を演じた主演のスクート・マクナイリーとホイットニー・エイブル。この二人、元々恋人同士で、映画公開後に結婚したようです。なんかいいですね、そういうの。



『Scary Monsters (And Super Creeps)』 / David Bowie
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by clyde_8 | 2011-08-11 11:26 | 映画/お芝居
The Nerd
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『Scott Pilgrim vs. the World』と『Sucker Punch』です(クソみたいな邦題がつけられているから原題でいくぞ。←おっと失礼、でもホントのことだから)。
これぞ、ナードのナードによるナードのための映画という二本。

僕実は、、、って、あらためて言うほどでもなく、もうすでに友人からは“オタク”であり“ゲーマー”であるという認識なんだけれども、それでも、まだそのへんのところ知らない人からは、ガラのやや悪い見かけによらず、と一応意外がられるナードちゃんです。ただ、分別のあるナードちゃんなので、『Scott Pilgrim vs. the World』や『Sucker Punch』のような映画を誰彼かまわずオススメする、なんてことはしないです。
そう、この二本の映画はそういうひじょーに観る人を選ぶ映画で、動員にもモロその影響が出ていて、あんまり成功したとは言えない感じです。たぶん、スタジオからは大失敗という評価だと思う。



ザック・スナイダーの『Sucker Punch』は『ウォッチメン』が素晴らしく、大成功したから、間違って観に行っちゃった人がたくさんいたかもねー。そして大きなクエスチョンマークとふさがらない開いた口で隣の彼や彼女と顔を見合わせたことでしょう。それはしょうがない。だってわけわからんもんね。
『Sucker Punch』観る時はあんまりいろいろ考えちゃダメですよ、まずね、『ソウルキャリバー』かなんかを徹底的にやり込んで、『アーマード・コア』か『フロントミッション』あたりにも手を出してから観ると良いと思うよ。そうするとしっかり楽しめます。要するに格闘ゲーム的な感じで物語に重きをおかずに、破壊と進撃を楽しめば良いのです。って、そんなもん楽しくないという人が大多数だというところにこの映画の興行的失敗の原因があるんですが。
でも、なんとか頑張ってストーリーを追うと、『17歳のカルテ』のようなものすごく重い話だってことがわかって、それはそれでけっこう楽しめる。
ヘンな映画観たい人には超オススメ。



ほとんどの人が『Sucker Punch』以上に開いた口がふさがらないであろう困った映画が『Scott Pilgrim vs. the World』。でももしかしたらちょっと救いなのは、この映画原作の時点で完全にナード向けだし、監督のエドガー・ライトはタランティーノ以上にオタクな作風で、『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ホット・ファズ』の二本が好きな、僕のようなエドガー・ライトファンが劇場に足を運ぶだろうと予想されること。なんて思って劇場行ったらガラガラ。ダメだ!これは全くヒットしない!!
大きなクエスチョンマークとふさがらない開いた口で隣の彼や彼女と顔を見合わせる人たちすらいないまばらに埋まった劇場内。それはしょうがない。だって無茶苦茶わけわからんもんね。
『Scott Pilgrim vs. the World』観る時はあんまりいろいろ考えちゃダメですよ、まずね、『ストⅡ』かなんかを徹底的にやり込んでから、『MARVEL VS. CAPCOM』を心から楽しめるようになった頃合いを見計らって観ると良いと思うよ。そうすれば自分のようにユニバーサル映画のジングルの時点で拍手喝采です。要するに格闘ゲームな感じで物語に重きをまったくおかずに、ゲームショップで物色がてらデモムービーを見てる感じで楽しめば良いのです。って、そんなもん楽しくないという人が山ほどいて、それが普通だというところにこの映画の興行的失敗の原因があり、いやそもそもあってないような物語を考えると、これよく公開できたなーぐらいに不思議な作品。
でもね、映画が始まる前、懐かしのドット画で描かれたロゴマークと8ビット・サウンドに処理されたユニバーサル映画のジングルで興奮したりわくわくしたり愛をこめてバカにしたりできる人なら確実に楽しめる一本なので、そういう人に激しくオススメです(そういう人が見当たらないのが悲しくも、そんなヤツいたら嫌だなとも思う。まあ、自分がそうなのだけれど)。
“音と映像の遊び”という点においては傑作、かも知れないので、ヘン過ぎる映画観たい人には激烈にオススメ。



ところで、エドガー・ライトの『ホット・ファズ』。
これはホントに必見の傑作ですからね。
『ハート・ブルー』!!!(そして多くのハリウッドポリスアクション映画)と『オーメン』にオマージュを捧げられた英国製コメディサスペンス映画。(←すでにわけわからん。でもホントに面白い!)



『 The Nerd』 / DJ Spooky
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by clyde_8 | 2011-06-15 18:46 | 映画/お芝居
INVASION
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ひと月前の13日の金曜日。夜を徹してのデザインワークののち、晴れやかな気分で迎えた13日の金曜日。無印に着替え買いに行ってシャワー浴びて、中打ちあげとばかりに早仕舞いしてデザイナー(といってもこの人もアートディレクターなんですが、今回は僕がAD、この人がDということでタッグを組ませてもらいました)と一緒に三軒茶屋へ。

初イキウメ。

ずいぶん昔にCaution!編集長(現Choice!たぶん編集長)からオススメされていたのに何となく月日が過ぎてしまい早4年。同時期に教わったヨーロッパ企画は、主宰の上田氏に取材した時にひらかたパークでやや盛り上がりしたこともあってか、すっかりファンになり、新作もできる限り観に行ってます。そのヨーロッパ企画と同じぐらい編集長オススメなんだからイキウメだって良いに決まってるのに、逸機しまくりで自分の機動力の貧弱さを反省しつつ、やっと観に来れたと満足しつつ開演。

宇宙人(のようなもの)による地球侵略とそれに抗う人間たちの物語を、巧みに構成された群像劇として見せる人間ドラマで、わりとストレートに“愛”をテーマにしていて、とても感動的なお芝居でした。クライマックスでは、客席から鼻をすする音がちらほら聞こえていましたよ。
お話もさることながら、セットも小道具も作り込まれていて、しかもそれらはすべて真っ白に塗りつぶされているという不思議な空間で、それが素晴らしい効果を上げていました。全く違う場面のセットや小道具が混在してるのに、白一色の世界がこちらの想像力を刺激し、僕らの頭の中で補完しながらシームレスな場面転換が行われ、シアタートラムがいつの間にかものすごく広く大きく感じるという、そういうカタルシスもあったりなんかして。
イマジネーションに溢れていてすごく良かった。

小説版があるので、興味ある人はぜひどうぞ(読み終えたら僕に売ってください)。



しばらくぼんやり、三茶うろつき、オイスターレストランで牡蠣を食べながら、芸術に撃ちぬかれた身体を再起動して帰りました。美味かった。



『INVASION』 / Danny Elfman
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by clyde_8 | 2011-06-15 15:53 | 映画/お芝居
Glory & Consequence
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ボストンが舞台ではないけれど、同じマサチューセッツ州のローウェルを舞台にしているので、町の持つ空気は『ザ・タウン』と似ているものを感じるのが『ザ・ファイター』。
そして、中盤から終盤にかけては『ザ・タウン』以上に都合良く、これ以上無いというぐらいに美しく物語が展開していく『ザ・ファイター』。
だってしょうがないじゃない、実話なんだから。
地元ではいろんな意味で“有名”で“愛されて”もいたボクサー、ディッキー・エクランド。その兄の背中を追いかけたり、そこに隠れたりしながらボクサーとしてのトーレニングを地道に積む弟ミッキー・ウォード。過去の栄光にすがりドラッグに溺れながらも、ボクシングと弟への愛情を燃やし続ける兄と、その愛を力に自らの道を切り開いて世界ランカーにまでのぼりつめる弟の物語。
『ロッキー』のように馬鹿みたいな展開ではないけれど、同じぐらい熱い映画です。
スポーツ前のストレッチしながら観ると良いと思う。

あと、クリスチャン・ベール!
この人は出てる映画で好きな作品もたくさんあるけれど、正直なところ演技がスゴいとか思ったことはあまり無くて(だいたいメソッドアクターってあんまり好きくない)、でもやっぱりスゴいんだろーなぁということはそのカメレオンぶりで何となくはわかっていましたが、やっぱりスゴいねと痛感。



『Glory & Consequence』 / Ben Harper
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by clyde_8 | 2011-06-09 19:18 | 映画/お芝居