My Egg Your Sperm
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すみませんね、卑猥なタイトルで(そうでもないか)。

でもホントこのサントラいいですよ、A Spike Lee Joint 『She Hate Me』です。
まあ、スパイク·リーのサントラって、いつもいいんですけどね。
今回ももちろん、“スパイク·リーのサントラといえばテレンス·ブランチャード”です。



はい、というわけで、ニューヨークの映画作家ファンとしては観ないわけにはいかない、『セレブの種』を観てきました。

職業監督に徹して商業映画を撮ったところ、たいそう面白くて大ヒットを放ってしまった『インサイド·マン』が今のところ最新作なので(僕これまだ観てないんだけど、ホント面白いらしいんだよね、楽しみです。でもスパイク·リーには商業映画で成功したからってセルアウトしてほしくないなぁ)、2004年制作の『セレブの種』はひとつ前の映画ということになりますね。



あ、その前にこの邦題、『セレブの種』最低。死ね。
本編観て、テーマを上手く捉えた上でのこの邦題だったら、なるほど!と唸って降参しようと思ってたけど、違ったから死刑。
悪いけど、原題の『シー·ヘイト·ミー』でいかせていただきます。



『シー·ヘイト·ミー』、今回もスパイク·リーらしさ満点の映画で、「Wake up !」と叫び続けてきた彼らしい問題提起と、新しい価値観を見せてくれます。



とある企業のエグゼクティブだったジャックは、社内の不正を内部告発したことで一夜にして一文無しに。
そこに現れたのは元恋人でレズビアンのファティマ。
ファティマが提案した新ビジネスは、学歴やその他諸々(ま、要するにカラダだね)が優秀な彼の精子を、子供が欲しいレズビアンたちに高額で提供しようというもの。

人生って?愛って?倫理って?



『シーズ·ガッタ·ハヴ·イット』や『ジャングル·フィーバー』や『ガール6』あたりに近いテーマを持ってはいるんですが、今回はより盛り沢山という印象。

正直なところ、『シー·ヘイト·ミー』はテーマが、と言うかモチーフがかな、モチーフがたくさんあり過ぎて、映画としてはまとまってなかったりするんですけどね(特に中盤)。

あらすじと邦題だけで判断すると、“生”や“性”にまつわる愛と倫理についてがテーマなんだろうけど、ジャックがまず内部告発者であることと、頻繁に挿入されるウォーターゲート事件のシークエンスは明らかに“性”とは別のものを描いているし、そもそも映画の冒頭、カッコいいタイトルバックの最後に象徴的に現れる3ドル紙幣の肖像画がブッシュ、ですから(もちろん3ドル紙幣なんてないですよー、実際には)。

スパイク・リー、言いたいことがいっぱいなんです。

会社の不正をよしとしないモラルを持ったジャックが、多少の抵抗を感じつつも複数のレズビアン相手にセックスでナマ種付けをする。
モニカ・ベルッチともばっちりやっちゃう。(←だからなんだよ。いや、いいなぁって。。。)
そういう男の姿を見て、人間の倫理へ考察を巡らせていると、そんなこちらのことはお構いなしに、ファティマへの断ち切れない愛を吐露しはじめる迷走しまくり主人公ジャック。

この映画は、世代や宗教、国籍でも異なるだろうけど、男女間の感想や意見がまったく違って面白いだろうなあ。



ま、こういう映画は観た人同士で話をして、さらに理解が深まったり、新たな発見があったりするものだろうから、あまりあれこれ言うのはこのへんで止めときます。

とりあえず観て、そんでまずは“この邦題どうなのよ?”ってところから。(←結局そこかい)



『My Egg Your Sperm』 / Terence Blanchard
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by clyde_8 | 2006-10-02 21:26 | 映画/お芝居
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