Red Shoes あるいは、“まずはブーツから”
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今回の題名は、いつもの音楽からの引用に加え、響きが可愛くてイメージもぴったりだったので、ジェニコさんとこからも拝借しました、しかも勝手に。



えーっと、今年の誕生日には何人かの人からいろいろなものを貰いました(サンキュー)。

「あれが欲しい、こんなのいらない」とワガママのひとつやふたつ、言っちゃってたかもしれません。
けど、やっぱりくれる人のその“気持ち”ってやつが一番嬉しかったりするし、どんなかたちで、どんなものを貰うにしても、とーっても嬉しいんですよ(憎まれ口は照れ隠しです)。

camoからは、自分が欲しかったやつがでてこなかったガチャポンの石膏像のミニフィギュア(すいどーばたのやつ)とハンカチ、そして最近のおシゴトで作ったパンフを貰いました。

さすがに、石膏像はいらねーけどな。
まあ、飾ってやってもいいけどよ。(どっちやねん)



さて、camoの最近のおシゴトというのは、けっこうヒットしてるらしい『キンキーブーツ』という映画です。

camoはポスターやらチラシやらパンフ、その他諸々をデザインしてます。
あいかわらず、職人です。
メジャー感のあるデザインで、できるだけ多くの人に観に来てもらえるようにという心意気と、マニアックに細部に魂を宿そうとするクリエーターのこだわりとのバランスが上手くとれていて、同じデザイナーとして尊敬してしまいます。

そんな素晴しい作品の中から、パンフを貰ったわけですが、、、なんで前売り券くれないのよ?
前売り券もデザインしてるくせにさぁ。。。

というわけで、自腹でチケット買って観に行ってきましたよ。(←って、普通は自分で買って行くんですよ、映画っていうのはさ。なんか勘違いしてませんか?アナタ)



『キンキーブーツ』は実在する“ブルックス”という紳士靴メーカーのキンキーブーツブランド(キンキーって“ちょっと変わった”とか“変態”とか、そんな意味)、“Divine”の誕生をモチーフにして、より起伏に富んだハッピーな物語に仕上げた英国らしいコメディ。

『フル・モンティ』あたりからじゃないでしょうか、どうしようもなく暗くて、やけっぱちにシニカルな笑いではなく、ささやかながらも希望を抱き、ほんの少し前進していくポジティブな笑いやドラマを描くイギリス映画が人気を集め、ひとつのスタイルとして定着したのは。

僕も大好きです、そういうの。

ブラスバンドのとか、バレエダンサーのとか、マヌケなチンピラたちのとか、サッカーの年間シートのとか、ガーデニングのとか、独身男ヒューのとか、ヌードカレンダーのとか(ヒマな人はそれぞれのタイトルを考えてみよう。ぜんぶわかった人には石膏像フィギュアをプレゼント!!!……うそ)。

『キンキーブーツ』も、泣けて笑えて、小品ならではの優しさと思いやりに満ちた温かい名作です。

物語はとてもシンプルで、経営難に陥った紳士靴工場、その工場を救うために新商品開発に乗り出す若き社長の挑戦と成功。
さて、その新商品とは?
ドラァグ・クイーンのためのブーツ!!!

というそれだけのお話を、極力寄り道せずに丁寧に描き、とても自然に僕たちの心の中に響く、観終わった後には拍手してもいいと思えるぐらい(僕はこっそりしましたよ。三人ぐらいいましたね、こっそり拍手してる人が)、素敵な映画。



んでまた、キウェテル・イジョフォーが芸達者なんですよ。
彼が扮するドラァグ・クイーンのローラがグイグイ物語と僕ら観客を引っぱっていってくれるし、ローラたちドラァグ・クイーンのショウが最高にハッピーで楽しい。
キウェテル・イジョフォー、彼は本物なんじゃないでしょうか。
もしくは目覚めた!?



最後に、ここでしか聞けないパンフレット制作の裏話を。

『キンキーブーツ』のパンフの表紙は、赤いレザーのテクスチャーと、キラキラややゴージャスなロゴにブーツのイラストが添えられたクールなデザイン。

実はこの赤いレザーのテクスチャー、camoが愛用している紫色の革のバッグをスキャンして作ったものなんですよ。

タネ明かすとなんてことのないアイデアみたいだけど、実際の制作の現場でこういう柔軟なアイデアに説得力を持たせ、商品として通用するレベルで形にするのはなかなか難しいんですよねー。

なかなかやるな、あいつ。

日比谷ではもうそろそろ終わりかけの『キンキーブーツ』、もし観に行ったら、どうかパンフレット買ってあげてくださいね。



『(The Angels Wanna Wear My) Red Shoes』 / Elvis Costello
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by clyde_8 | 2006-09-27 20:53 | 映画/お芝居
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