奈落のクイズマスター
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はい、“知力!体力!!時の運!!!”

ということで、なんかすみませんね、いきなり。
僕、『アメリカ横断ウルトラクイズ』って大好きでした。
テレビあまり見ちゃ駄目な環境だったので、「お願いだから、これだけはお願いだから、勉強にもなるし(何の?)」と頼み込んで見てた時期もありましたね。
大人になったら絶対出場しようと思ってました。
ニューヨークにもものすごい行きたかったけど、あの豪華なんだか、そうでもないんだかよくわからない賞品も好きでした。

年に一度のあの番組を楽しみにしてた人はかなりいると思います。



そんなウルトラクイズ世代(かどうかは知らないけど)が生み出した傑作マンガ、『国民クイズ』。

全世界の核兵器の8割を保有し、経済的にも他を圧倒する未来の日本。
議会制民主主義を捨て、個人の為の全体主義、国民クイズの勝利者が己の欲求を充たすことができる世界へと変貌していた。

国民クイズの司会者・K井K一は、かつて自ら国民クイズに解答者として挑み、敗れた男。彼は刑罰として司会者に従事させられている。

司会者としてのカリスマ性で国民の圧倒的な支持を得るK井K一は、いつのまにか権力闘争に巻き込まれ、国民クイズ体制を揺さぶる存在となっていく……。



ね?面白そうでしょう。
この作品、僕が十代の終わりぐらいに人気を博したマンガです(その頃は普通に講談社の単行本で出てました。だから別にカルトでもなんでもないと思いますよ。ダメですね、Amazonをはじめとするネット上のコメントは。なんか大げさです)。

その頃、僕のまわりの仲間内でも、みんないよいよ本格的なマンガ読みとして手当り次第に読みあさってた時期で、そんな中でもひときわ人気が高かった作品です。

マンガって荒唐無稽な設定なものが多いのは当たり前なんだけど、中途半端だと突っ込みたくなっちゃう人もいると思います。
「ありえない」とか言って。(←そーゆうこと言うオマエがありえないんだよ)
だから、徹底しないとダメですね荒唐無稽さを。
ある程度やりきっちゃって突き抜けちゃえば文句言う人も少なくなるというか。
その点では『国民クイズ』は素晴らしく突き抜けてます。
国民クイズ体制に対立する勢力が国民クイズ本選を勝ち抜き、なんと日本から独立!佐渡島共和国を作ったりして!!
ま、こんな具合に、政治コメディとしてとてもよくできたお話と、かなり丁寧に描き込まれたキャッチーで魅力的な絵が楽しくて、ぐいぐい読ませます。

そこここに社会風刺が織り込まれてるので、ラディカルな作品と言えなくもないし、毒気のある作品としての評価が一般的なようですが、そんなことないですよ。痛快な娯楽作品です。

あのね、これぐらいで毒気を感じてたら“どくけしそう”がいくつあっても足りません。
“どうぐや”に入り浸りで、物語が先進みませんよ。



『奈落のクイズマスター -The Quizmaster-』 / Flipper's Guitar
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by clyde_8 | 2006-09-15 16:29 | マンガ
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