Walk This Way
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ついさっき、テレビでFC東京と東京ヤクルトスワローズのコラボレーションについて取り上げられてました。明日の試合もそうなんですね、コラボ対象試合。

僕はあまり野球には興味ないんですが、こういう試みはどんどんやっていけばいいと思います。というか、常にやればいいんだよ。
異業種、異なるフィールドの人たちとの歩み寄りや協力は、それだけで刺激的だし、続けていくことで素晴らしいものに結実していくと思うから。



さて、“コラボレーション”と言えるかどうかわからないけれど、お笑い芸人の挑戦にも楽しいものがたくさんあります。

少し前に、2丁拳銃の『百式』という、100分間ノンストップで漫才をやるライブのDVDを観ました(小堀の味がずっと好きだったんだけど、あらためて川谷のツッコミの素晴らしさに震えます!)。
このライブの出囃子で初めて2丁拳銃バージョンの『44口径』を聴いたんですが、普通にかっこいい。
びっくりして、彼らのアルバム聴いてみると、ヒロトが作った曲で漫才コンビのロックが聴けて(自分たちで、というか小堀も曲書いてるし!)、なかなかちゃんとロックしてて、さらにびっくり。
音楽ライブイベントはずっと前からやってるみたいですね。

最近だと、『噂の男』の橋本じゅん&橋本さとしが演じた漫才コンビ、パンストキッチンのネタを中川家が書いてましたね。
まあこれは、演劇畑の福島さんやニューウェイブ畑のケラさんが漫才のネタ書くのはハードルが高いということなんだろうけど、中川家という人選はバッチリながら、やっぱり役者さんに漫才やらすのは酷ですね。面白くない。

ちょっと話は逸れますが、漫才はネタありきとはいえ、一番大事なのは“間”なんですよ(高校の修学旅行で、ダブった先輩と漫才コンビを組んで各部屋を慰問した僕が言うんだから間違いない←ショボい。もしかしたら予備校時代だったかなぁ。。。)。
はっきり言ってネタはつまんなくても、“間”が練られていれば面白い。

橋本じゅん&橋本さとしのコンビは勢いで押し切ってる感じで、ちょっと厳しかったですね。
きっとお二人も、あのシーンが一番緊張したんじゃないでしょうか。
けど、ケラ演出がうまいのは、橋本じゅん&橋本さとしコンビの漫才に対して、あれ?おもんないぞ、大丈夫か?大丈夫か?ええかげんにせえよー、と客の我慢の限界がきたところで、橋本じゅんさん扮するモッシャン(だったと思う)が「もうええ、こんなんあかん、今日はでけへん!」と素に戻る。そう、ネタ合わせ中だったんですよー(しかも一方が乗り切れてない状況での)、という展開。
あれで、まあ、あんまり面白くなかったのも許せるか、という気分になる。

って、けっこうウケてましたけどね、客席(PARCO劇場の客はチョロいでー、剛にいさん)。
吉本の漫才師のネタがPARCO劇場で笑いをとったというのは、なんか嬉しい。



そして、真打ち登場、千原ジュニアです。

『人志松本のすべらない話』でも、抜群の安定感でガンガン笑わしてくれてますが、そんな彼のDVD最新作がすごいです。

たった一回だけの公演ながら超豪華な作家陣を迎えたコラボレーション企画で、チケットのとれる気配すらなかった、『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』というソロライブのDVD。

このライブは6人の人気放送作家(高須光聖・樋口卓治・中野俊成・都築浩・鈴木おさむ・宮藤官九郎)が、“千原ジュニアという1人の芸人を使うこと”という条件で、それぞれ企画・構成・演出を担当したオムニバス舞台。

作家陣はテレビの人気放送作家さんたち(やや演劇寄りかな)ですが、それぞれの持ち味が全く違うので、見比べる楽しさもあって、『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』はなかなかずるい好企画。

ジュニアは千原兄弟のコントでもアヴァンギャルドなネタを必ず入れてたり、ただ詩を読むだけのソロライブをやったりと、挑戦を続けてる芸人で(「R-1ぐらんぷり 2006」に予選から出場したりも)、もっともっと認められるべき人だと思います(ま、言ってみりゃあお笑い界のデビッド・ボウイだよ。ん、だいぶ違うか。。。)。

そんな彼の『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』での挑戦は、宮藤官九郎のがショボいだけで(ホントに彼は小手先作家ですね)、あと5本はかなり刺激的。

高須光聖作『話のモルモット』はひとつの笑い話を複数の視点から語る、まるでレイモン・クノーの『文体練習』(同じ話が様々な文体で書かれている楽しい本です)のような1本。さすが高須光聖、ジュニアの持ち味を存分に利用した好企画。企画の勝利です、これ。
中野俊成作『24』はジュニアをいじり倒していじり倒して、“しゃべらなくても面白い”ジュニアを見せてくれます。
都築浩作『愛の確認』はやや箸休め的にも感じるけど、間にこういうバラエティ番組っぽいのがあるとほっとします。
鈴木おさむ作『終わりから始めよう』は『メメント』スタイルのトークで(詳しくは自分の目で確かめてください)、ジュニアらしい斬新で前衛的な作品。
宮藤官九郎作『福本和枝』は、、、うーん。。。あなたは大人計画でしっかりやりなさい。

で、いちばんお薦めなのが2本目の樋口卓治作『子別れ』です。
これは、古典落語の『子別れ』の現代版アレンジ。
そう、ジュニアが恐れ多くも落語に挑戦なんですよ。
小細工なしに上方落語に挑戦(緊張のあまり汗びっしょり)、ただそれだけの企画。
最もギャンブルだったであろうこの企画、ジュニアは見事に魅せてくれます。
人間味あふれるキャラクター造形は樋口卓治さんも感心してたようで、稽古を重ねていく過程でのジュニア自身のアレンジで、より面白くなっていったらしいです。
鮮やかなオチが決まるジュニア版『子別れ』は涙もしっかり誘って感動的。
あったかい気持ちになれますよ。



……あ、思いのほか長くなっちゃいました。。。
こういうのは観てみるのが一番だと思うので、減らず口はこのへんで。。。



『Walk This Way』 / RUN DMC with Steven Tyler & Joe Perry
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by clyde_8 | 2006-08-30 01:03 | 映画/お芝居
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