狂人は心に
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『ライフ・イン・ザ・シアター』にもらった勇気が日々を楽しいものにしてくれていると信じて疑わない数寄もの(←たぶん使い方間違ってるなぁ。。。)ですが、あまりに素晴しかったので、映画化されてるんだとしたらそっちも観てみたいと、TSUTAYAを物色。

ありましたよ、『ライフ・イン・ザ・シアター 〜栄光と喝采の日々』という微妙に古いビデオが。
なんと主演はジャック・レモンとマシュー・ブロデリック!!!
劇場映画じゃなくてテレビドラマのようですね、どうやら。
マメット原作・脚本の『アメリカン・バッファロー 』の監督さんの作品です。

内容は、まだ観てないのでわかりません。(←なんじゃそれ)
いや、あまりに良かったからさ、『ライフ・イン・ザ・シアター』が。
だから言いたくて。



実は、『ライフ・イン・ザ・シアター』を観に行った日はマチネだったので、元気があったら夜には映画でも観たいねと連れと話してたんです。
連れは映画配給会社勤務の友人 I でした。
観たい作品の候補は『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『ホテル・ルワンダ』のどちらか。
クローネンバーグ観たいなぁ、でもルワンダは絶対に観とくべき映画だろーしなぁ。。。と二人して悩む。。。

一瞬よぎるなんかひっかかる感覚。
フラッシュバック(ってそんな大げさなもんでもないか)。

あ、……そーいえば、『変態村』の予告編を観た時に I に興味ないかどうかメールしたんだよなぁ。。。

なんて思ってると、 I がぽつりと、「あ、そうだ、『変態村』ってどんなのかまだよく知らない。ポスターだけでも見ときたい」



というわけで、ライズ Xで、ポスターをチェックして、チラシを数枚手に取り(おかしいのが二人とも手にしたのは『変態村』のみ、チラシと二つ折りチラシ数枚ずつ)かなり遅めの昼食へ。
『ライフ・イン・ザ・シアター』についてひとしきり話したあと、話題はおシゴトの話へ。
ま、僕のおシゴトについてはいいとして(ってこうやってぼやかすから、“あまり働いてない人”みたいに言われるんですね、きっと)、 I の担当している映画についていろいろ話を聞く。
中でも楽しかったのが、劇場未公開作品のDVDリリースについて。

I はいま担当作品が二本あって、その邦題についてどうしたものか、と困っていたんです。
最近、特にここ数年は使用する単語の規制が厳しいようで(配給会社によって差はあるようですが)、“狂”という漢字が使えないんだよー!と嘆いてました。
『気狂いピエロ』なんてあり得ないわけです。

よし、じゃあ一緒に考えよう!ということで、担当作品の原題とストーリーを教えてもらう(ひとつはコメディ、もうひとつはファンタジー)。
で、いろいろ使いたい単語を挙げたり、それを組み合わせたり、口に出して言ってみたりしてみる。

どういう語感が観たいという気にさせるのか?とか(世代によって全然違う!ということを解れ上司ども)、どこらへんまでなら騙した気分にならずに大げさにできるのか?とか(Gosh! なんだよ『バス男』って!)、映画ファンにはこれぐらいのがちょうどいいけど、一般的にはどうだろうね?とか(映画じゃないけど、『ライフ・イン・ザ・シアター』は翻訳家が言ってた『劇場暮らし』でもいいと思う)、いつも話してる映画のこととは違う雰囲気で(いつもは普通に、あれが良かったとか、あのシーンは泣けたとか、あの血みどろな内蔵が最高!とかです)、なんかね、“好きなものを仕事にすること”の喜びと苦悩がよくわかって楽しかったです。

方向性が何となく見えてきたので、ちょっと一息。

『変態村』の二つ折りチラシに寄せられたコメントを眺める二人。
〜〜『悪魔のいけにえ』を観てしまったような〜〜
―――塚本晋也
〜〜『テキサス・チェーンソー』に変態性を加えて、さらにイッちゃったような…〜〜
―――スクリーミング・マッド・ジョージ

やばい、観なきゃ。
ほんの少し歪んだ好みのせいで、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』と『ホテル・ルワンダ』をあっさり抜きさって『変態村』に決定。

レザーフェイス大好きっ子二人で映画館に行ってみてビックリ。
超満員なんだもん(40席もない小さな映画館だけれども)。
日曜の最終回だし、『変態村』だから二人だけということもあり得る、いやむしろそのほうがいいんじゃないかと話してたので、とっても意外でした。

さて、映画自体はどうだったかというと、全体的には真っ当に撮られた映画で、ところどころ美しいなぁと感じる構図もあったし、光加減もきれい。
映像表現に関しては園子温のコメントにある“おしゃれ”というのが近いかも(注意!いわゆる“オシャレ映画”的な“おしゃれ”ではない。『猫が行方不明』とか想像したお方は死刑ですわよ。園子温のコメントというところをご了承ください)。

でもね、やっぱり“変態村”というぐらいですから。
それなりに変態です。
というか、主人公以外変態です。
佇まいが不穏なので、緊張しちゃうんですよ。何するんだろうこの人たち、イヤだなぁ。ホントイヤだなぁ。とそんな90分間(ってそれはどうなんだろう?娯楽としてはアウトですね、間違いなく)。

ま、言っちゃうと、変態さんたちはそれほど衝撃的行動に出るわけでもないので、視覚的ショックはないけれど、精神的にはどうしようもなくイヤな気分になりますね。
そりゃ泣くよ、こんなところに迷い込んだら。
イヤな感じの映画が好きな人にはバッチリお薦めします。
その他の人はat your own riskで、ぜひ観てみて下さい。(←って薦めるんかい)

変態パブで演奏されるピアノ曲が妙にカッコいいので、要チェックデス。

あ、そうそう、チラシのメインビジュアルで使われている磔ミイラの解釈が僕と I では違っていて、それが面白かったです。あえて言うなら、整合性を求めるタイプとホラー趣味が抜けきれてないタイプって感じですかね。同じもの観てて同じような趣味なのに違うんですねぇ。
こういうことって、もしかしたらデザインする時のひとつのヒントかも(ま、これはちょっと強引か)。

これから観に行く友人知人へ。
磔ミイラについて、どういうふうに捉えたかをちゃんと教えるよーに(あれは誰か?というお遊び感覚で)。



とろこで、ライズ X!
映画館としての完成度が低すぎる!
即刻改修しなさい。



『Brain Damage』 / Pink Floyd
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by clyde_8 | 2006-04-20 19:40 | 映画/お芝居
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