Party's Not Over 〜 ケ・セラ・セラ
d0025304_1611190.jpg

「よかったら、小銭のご用意を。……Party's Not Over」

“原宿”と聞いて何を連想しますか?
僕は普段から買い物に行くので、やっぱり“洋服”のイメージが強いんですが、一方では“ロック”のイメージもあったりします。
僕が学生の頃にお世話になってた人がいて、Hさんというその人は若い頃パンクバンドを組んで上京してきたんです。それで原宿にたむろしてて、東京セックスピストルズのヒカルさん(今は“BOUNTY X HUNTERのヒカルさん”って言ったほうがわかりやすいですよね)のとこでお世話になってたらしく、そのHさんからいろいろ話を聞かされたので、“ファッション”の街のイメージと同じぐらい“ロック”の街、“原宿”というイメージも強いんです。
東京セックスピストルズ、東京ダムド、東京スペシャルズ、東京クラッシュ。
というか原宿クラッシュ。

それと“ロック”の街、“原宿”に憧れが強いせいもあると思います。

僕が10年前に上京した時にはもうすでにずいぶん“ロック”の臭いは消えていたけれど、それでもいくつかのお店ではロックがかかり、ポークパイハットやスウィング・トップが並び、シルバーのブレスやリング、キーチェーンの横にはポマードとコームがディスプレイされて、少々ガラの悪い店員とだいぶガラの悪い客の間で、マッドネスやクラッシュについての楽しげな会話が交わされてました。
僕が一番好きだったのもそういうお店で、当時、何もしてなかった僕はヒマさえあれば(ってヒマしかなかったんだよ!)レコードショップやおもちゃ屋を漁り、その合間にカウンター・アクションみたいなお店を覗き、あぁ、このラバーソールいいなぁ、とか言ってたわけです。

そこで出会ったのが、当時インディーズから2枚のアルバムを出していたTHE COLTSというバンド。
ロックの匂いがぷんぷんするお店ではだいたいかかってたんですよね、THE COLTSの『LIFE IS A CIRCUS』が。
一瞬で虜です。
ポーグスをロール・モデルにスカ、パンク、ロカビリー、カントリー、ジャズ、様々な音楽を取り入れて、歌詞は古い映画なんかからインスパイアされた『俺たちに明日はない』的な世界観の本当にカッコいいバンドです。

僕は一番好きなアーティストは?と訊かれると、そいつをぶっ飛ばしたくなりますが、一番カッコいいアーティストは?と訊かれると、THE COLLECTORSと一瞬迷った後で、THE COLTSと答えます(あ、Primal Screamとも迷う)。
一時期メジャーレコード会社でも活動していたので知ってる人もいるかもしれません。というか、けっこういると思います。だって、当時はポンキッキーズに出たり、マクドナルドのテリタマバーガーのCM曲を唄ってたしね。



そんなTHE COLTS、久しぶりの新作『Rocka Romantico』は相変わらずカッコよくて、ほんの少し10年前のバンドの空気(最近はややソリッドなロックンロールバンドという感じだったけど、昔はメンバー全員が囚人服でハチャメチャなカッコよさがあったんです)に戻ったようないかがわしさも醸し出し、あまりに良いので聴き狂ってます。

で、本当にものすごい久しぶりにTHE COLTSのライブに行ってきました。
代官山UNITだったんですが、あの狭いステージに10人のロックンローラーがずらり。メンバーは面構えがロック。しっかりいかつくてクールでセクシーでカッコよかった。
フロアにはかなり女性客が増えたけど、相変わらずガラの悪い人たちもたくさんいたので安心しました。
昔は僕も最前列でガラ悪かったんですが、今はもうコワいので(いや、連れのコが怖がるから、ということにしておこう)後ろのほうで観ましたけどね。

やっぱり岩川さん(ヴォーカル)は唄うまいし(声が艶っぽくて声量がハンパじゃない)、曲の合間に偽札が飛び交い(昔からやってるパフォーマンス)、いろんな楽器が入り乱れるステージングに痺れっぱなしでした。

そしてクライマックスは『Party's Not Over』。
今回はラスト(だったと思う。←興奮で記憶が定かではない)。
昔からこの曲はライブ終盤に演奏してたんだけど、いつもこの曲の前にはMCが入る。

「クアトロを満員にしたら次、って話してたんだけど、で、今回キャパ分のチケットが売れたと思ったら、改装してね、広くなっちゃったから満員にならなかったね。まぁ、これからもね、いろいろとおカネが必要です……」

「えー、年甲斐もなく今度メジャーデビューすることになりました。そんなわけでね、準備とかいろいろあって、そのためには先立つものが必要なんでね……」

とかなんとか。

そして最後に必ずこの一言で締めて曲が始まる、

「よかったら、小銭のご用意を。……パーティズ・ノット・オーヴァー」

またいい曲でね、これが(どういいかは聴いてみて)。
それで、岩川さんが間奏の時にアコーディオンをバックにお辞儀しながら帽子を差し出すんです、客席に。投げ銭おくれ、ってやつです。
知ってました?ライブハウスのライトに照らされて飛び交うコインって綺麗なんですよ。色と音のない花火みたいで。小さなプラネタリムできらきらと輝く星を見てるような気分。
間奏が終わると、小銭でいっぱいの帽子を一度胸に持っていき小さく「サンキュー」とか「メルシー」とかって呟き、そしてまだお金が入ったままの帽子を被って唄いだす。
なんて素敵。



昔からライブに行き続けてるアーティトって、いつかは解散しちゃったり、ライブやらなくなったり(Primal Screamはまだやってくれてるけれど、インターバルが長くなってるし、昔は本気でボビーはすぐ死ぬと思ってた)、海外のアーティストだと日本盤が出なくなったり、日本に来なくなったりすることが多くて、そんな中いつまでもやってくれるんだ、この音楽でいろいろ救われてるんだと思わせてくれるバンドがTHE COLTSなんです。
ロック好きの人はぜひご一聴を。



あ、ちょっと本気で書いちゃいましたね。。。
そして長いし。



『Party's Not Over』 / THE COLTS
[PR]
by clyde_8 | 2006-02-07 17:35 | 音楽
<< Wish You Were Here ノー・プロブレム >>