ノー・プロブレム
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鍋ってほとんどの人が好きですよね(勝手なイメージ)。
僕も好きです。

でね、豆腐ってだいたいどんな種類の鍋にも入ってるでしょ。定番かつ、人気の具材って感じで。とってもくだらないことに気付いたんです、豆腐について。

熱ーい豆腐を口に入れるでしょ(注意!できるだけ熱々のを食べましょう)、そんでね、下町風情の芝居がかった台詞を言ってみる。

「内開きのドアなんて聞いたことがねぇよ!」

ね?とっても田中邦衛っぽいでしょ?
あくまでも、田中邦衛っぽいってだけで、似てるわけではないところがくだらないところなんですけどね。

『THE 有頂天ホテル』にあわせて(やっと観てきた!)、先週テレビで『みんなのいえ』と『ラヂオの時間』がやってましたね。嫌というほど観てるんですが、やっぱり観てしまうんです。
美味しい鍋を作るから葱と椎茸を買って来なさいと言われて、買って行ったちょうどその時、『みんなのいえ』が始まるところ。きりたんぽ鍋と『みんなのいえ』の組み合わせのせいで、くだらないことを考えちゃいました。



鍋主催者も三谷幸喜作品のファンなので、食事中は台詞の応酬(要するにテレビはろくに観ていない)。
やっぱり、真田広之扮するバーテンダーが一番人気です。

唐沢寿明扮するインテリアデザイナーが立ち寄ったバー、そこでは戸田恵子扮する演歌歌手・千本のっこがソルティドッグを注文している。出来上がったソルティドッグを千本のっこへ静かにサーブするバーテンダー。
「美味しそー!」とグラスを手に取る千本のっこ。
飲もうとすると、バーテンダーが「すみません」とグラスを取り上げて、「作り直します」。
どうやら、自分の作ったカクテルがパーフェクトじゃなかったらしく(色なのかな?塩の付き具合なのかな?)、グラスの中身を捨てて最初から作り直す。
どーして?美味しそーだったのに、と不思議がる千本のっこ。
そこで、バーテンダーが一言、

「自分の問題ですから」

これ!
これわかる。
作り手と受け手にある温度差、それは作り手としては理解するべきで、わかってはいるんだけど、それでも作り手の誇りは自分自身納得いくものを作りたいという気持ちにさせる。
ぱっと見、完成に見えるだけで、受け手はそれで問題ないと思っているけれど、作り手にとっては問題だ!それは私の作品ではない!
そうなると受け手が求めているものかどうかとは別の問題で、とにかく自分の作れるベストなものができるまでやらせてくれ、と思ったりする。
この気持ちって、とっても大事なんですよね(邪魔な時のほうが多い、というの知ってるんですよ。。。)。
『みんなのいえ』では、そんなバーテンダーの姿を見てインテリアデザイナーが自らの制作について考える(考えてるんだと思う)、実は重要なシーン。

三谷さんの作品のいくつかは、この“作り手の苦悩と喜び”みたいなのがテーマのひとつになってることが多いので、そういう意味でも大好きです(舞台作品に多いので、チケットとり難いのが残念ですけどね)。

「自分の問題ですから」って、“作り手の苦悩と喜び”を象徴するような台詞ですよね。それなのになんか笑える。
というわけで、局地的に流行りました、この台詞。

「いや、その葱はまだ熱いよ、食べれないって」
「自分の問題ですから」と熱さを堪え口に運ぶ。
「きりたんぽ融けちゃうよ、そんなにつけてると」
「自分の問題ですから」とちょっとどろっとしたきりたんぽを口に運ぶ。

とふざけつつも、いまは亡き伊藤さん(伊藤俊人さん、東京サンシャインボーイズ時代から三谷作品を支え続けてきた名優)を悼み、遠く離れた梶原善さんを偲び(一瞬だけ日本復帰しましたね!『THE 有頂天ホテル』で)、三谷作品にまつわるいろいろなことについての語らいでした。



そうそう、鍋主催者の一番好きな三谷作品と僕の一番好きな三谷作品は同じなんですよ。

それは、『今夜、宇宙の片隅で』。
8年前のドラマで、全12話のラブストーリーを西村雅彦、飯島直子、石橋貴明、 梅野泰靖の4人の役者さんで紡ぎだす、ニューヨークが舞台のわりには派手さのないどちらかというと小ぢんまりした印象の作品(キャストはほぼ4人だけと言っても過言では…過言だけど、ほぼ4人)。
テレビ向けじゃなかったのか人気もあまりなかったので、DVD化される気配すらないですが、とっても素敵な作品なんです。
これ観て、気に入らなかった人を僕は知りません(まあ、全部ちゃんと観たことある人自体少ないんですが。。。)。

まだ観たことないって人、気が向いたら、ぜひ。



『ノー・プロブレム』 / 布施明
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by clyde_8 | 2006-02-06 18:02 | 映画/お芝居
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