マシンガンのリズムだぜ。前編
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撮影現場はリズムが大事。
テンポ良く、テンポ良く。

福島ロケ一日目、朝八時、上野発。

フォトグラファー、アシスタント、コピーライター、コーディネーター、営業×2、出演者(大学生)×4、そして僕の総勢11人の大所帯ながら遅刻はゼロ。
今回のロケ、まずひとつ成功(実際、こういうことは滅茶苦茶大事)。
現地ではさらに何人か合流。この大勢の中で僕がいろんなことで悩みながらだと、足並み乱れて停滞してしまうので、マイテーマ設定。

“速い反応、広い視野、鋭い感覚”(←警視庁刑事部のスローガンより。たぶんね)

二時間半かけて福島県に入り、広野からはロケバスに乗り換えJ-VILLAGEへ。

今回の企画、大雑把に言うと、福島県を訪れた学生となでしこリーグTEPCOマリーゼの選手との交流、というもの。
一日目はTEPCOマリーゼの練習風景の撮影がメイン。

移動中や昼食の時間を利用して最終打ち合わせやリハーサル。
14時半から開始の練習までに確認しておくことや交渉ごとが大量。それでも、コーディネーターSさんの素晴らしいアシストでほぼ問題解決。
14時にはピッチサイドでスタンバイ。ぱらぱらと集まってくる選手に挨拶しつつ、今回の出演者、TEPCOマリーゼの大部さん、丸山さん、鈴木さんの3選手を待つ。

まずは大部選手登場。
コーンやミニゴールを手際よく運ぶ姿がカッコ良い。手が空いたところを見計らって声をかけ自己紹介、スタッフ紹介。そして選手と一緒に写真のモデルを務める学生を紹介、と同時に撮影開始。

実は今回の撮影は規制が多く、撮影許可がほとんど降りてない状態だったので、フォトグラファーY氏と相談して、広報やスタッフ通さずに選手に直接それとなーく、“シャッターはいつでもきっていいすよね?ね?ね?”ということを伝え、顔合わせの挨拶のところから写真撮り始めちゃいましょう!という、ほんの少し強引な方法をとることにしたんです。
フォトグラファーY氏は「僕が怒られればすむことですから」なんて言ってくれて、もう。ホントにすごい感動。

そんなわけで、大部選手に挨拶したのと同時にシャッターをきりだしたのを見て、少し離れたところにいたスタッフ間に“あれ?何だろう??”みたいな空気が流れたけれど、無視して撮影続行。

練習前の大部選手はキリッとした緊張感をたたえたまま、受け答えもストレートで無駄がない。僕と同い年なんだけど、姉貴と話すような気分(注、僕には兄も姉もいません。適当なこと言ってゴメンなさい。ロックンローラーの弟がいるだけです)。

大部選手の少し後に丸山選手登場。
うわ、サッカー選手独特の歩きかただ。そりゃ代表に選ばれるわこれは、だって重心が低くてすげー上手そうだもん。ちょっと猫背気味だけど、そこもまたドリブラーっぽくて良い。
丸山選手は明るく気さくな人で、初対面でも既に笑顔全開。22歳ということで、もう一方の出演者の学生に歳が近いこともあって、彼らも少しリラックス。

残るは鈴木選手。
鈴木選手は軽い肉離れらしく、屋内で別メニュー調整。ピッチに出てくるまではもう少しかかりそう、とのこと。

よし、んじゃあ練習も始まったことだし、どんどん撮りましょう!

ボール回しや、パス練習、などなど、練習の形式を見つつ上手い具合に大部選手と丸山選手がフレームに収まるアングルや躍動感溢れる瞬間を探してフォトグラファーY氏とアシスタントOさん、そして僕はピッチサイドを走り回る。

数分で汗だく。

練習開始から20分後、陽が少し傾きだし、強い陽射しがピッチに綺麗な影を落としだしたので、今がその時!とばかりにロングショットを撮りにJ-VILLAGEのホテル棟の4階バルコニーへ。
カメラをセッティングし、ほんの数カット撮ったところでコーディネーターSさんから電話。そろそろ鈴木選手が降りてくるらしい!

急いで駆け降り、ピッチサイドへ。

すぐに鈴木選手登場。
鈴木選手はなんか、ものすごーくのんびりした雰囲気を醸し出す人で、大部選手や丸山選手と好対照。
ケガしてて、練習参加できないんですよー、ゴメンなさい、と気にしてくれてましたが、バッチリ別メニューの練習シーンを撮らせてもらいました!

鈴木選手に挨拶した後は、急いでホテル棟に引き返す。
ロングショットをバッチリ撮ったら、またピッチへ。

練習内容がドリブル突破やシュート練習、1対1や6対6、と実戦に近いものになるにつれて、こっちのテンションもあがる。
DFの大部選手とFWの丸山選手マッチアップがあると大興奮。
フォトグラファーY氏も「すげーイイ、すげーイイ!」とガシガシ撮ってました。

Y氏も僕もわかってはいたんです。今回使用する写真はもっと和やかなもので、スポーツ写真のようなものはあまり使わない、ということは。
それでもガンガン撮りたくなる状況だったんですよね。。。
関係者さまゴメンなさい。

いよいよ調子に乗り過ぎたらしく、広報の方に途中で怒られちゃいましたけど(シュート撃つ時にコーナーポスト付近にいないでくれ、と)、練習シーン無事撮影終了。

練習後に学生がタオルを手渡すシーンの撮影と、コピーライターKさんが3選手のインタビューを行う。
インタビュー中にリラックスした3選手の表情を撮らせてもらう。
これがまた良い!!

一日目は問題無く終了。

撮影はこれまでにデザイナーという立場でしか関わってきたことがなく、アートディレクターとしては初めてだったけど、スタッフのサポートのおかげでかなりスムーズに進行したし、現場が僕の好きな空気(テキパキしてるんだけど肩の力が抜けてる感じ)になったことがとっても満足。
アートディレクターとして自分のスタイルを模索していくための自信になりました。

撮影終了後ほどなくして陽が暮れ始める。
橙色に染まっていく雲を眺めて汗がひくのを待ちました。

あ、そうそう、丸山選手は現役日本代表だけあってシュートフォームの綺麗なこと綺麗なこと。
ドリブルも技巧的ではないけれど、身体をぐいっと入れてスピードで抜き去る動きは鳥肌もんでした。
ミニゲームを見ててもチームメイトからの信頼を集めてる感じでした。
すげーカッコ良い。

ちなみにこの記事の写真は僕が撮ったもので、実際の写真はもっともっと素晴らしーです。あしからず。



『皆殺しのメロディ』 / THE BLUE HEARTS
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by clyde_8 | 2005-09-15 13:14 | お仕事
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