夢みる頃をすぎても
30歳になって。

「Don't trust over thirties」って言葉が好きだった。

好きというわりには誰が言った言葉なのかはよく知らない。
ロック・ミュージシャンが若い時に言った言葉だということと、それはミック・ジャガーだったような気がするという程度の認識しかない。
加えて、そういう言葉が好きだったといっても、別に大人に反発していたわけでもないし、体制に不満を抱えた怒れる少年だったわけでもない。
単に、チェッカーズと、ティファニーというアイドル歌手がカバーしてた『I saw her standing there』を入り口にロックに入り込んだ自分にとっては、アイドルグールプや外国のアイドルの可愛さに釣られてというカッコ悪さ(カッコ悪いと思ってた。きっかけは何でもいいと思うようになったのはもっとずいぶん後)の反動でロックンロールな感じに強い憧れを抱いていた、というだけだったりする。

ただ、そんな比較的能天気な僕ではあったけれど、それでも自分達の世代にしかわからない大切なものは確かにあって、それは人にはうまく説明できない感じがして、そいうものを若さの一言で片付ける大人にはなりたくないなあと思ってた僕には「Don't trust over thirties」という響きはとても格好良く、その通りだと共感を覚える言葉に聞こえた。

とまあ別段積極的に大人を目の敵にしていたわけではないけれど、大人に対してなんとなくは(または人並みには)不満や不安があった僕も数日前に30歳になった。まさに「Don't trust over thirties」と言われる側。それでふと思った、自分はもう若者に信用されないような人間か?と。

うーん。微妙。
大学に入るのに時間がかかったのと、学生時代のアルバイトのおかげで、自分の周りには年下の友人知人のほうが多い。けれど、それほど歳が離れてないからか、お互いに年齢を意識して付き合ってるわけではない気がする。ネタにされることはあるけれど(ネタだよね???)。

それでは、ひと回り以上歳の離れた10代から見た自分は何なんだろうか?
おっさん?じじい?にいちゃん?
願わくば、僕が10代の頃に信頼を寄せていた大人(ほとんどが美術の予備校の先生達)のように見えていたらいいな。と思う。
そもそも10代と絡むことがあまりないのでどう見られてるか知る手段はないのだけれど。。。

もし、ウチの弟みたいなロック屋(もしくはそれを目指すロック少年少女)が「Don't trust over thirties」って言葉をどこかで見たり聞いたりした時に、その彼や彼女が僕のことを知ってたとして、「アイツは例外だな。ガキだもん」(もちろん、ガキだもんじゃなくて、バカだもんでもなんでもいい。そりゃあ、カッコいいもんが一番いいけど)て言われたら嬉しい、、、、か?

うーん、それはそれで複雑だ。



『夢みる頃をすぎても』 / 吉田秋生
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by clyde_8 | 2005-09-01 18:53 | 日々
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