ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
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“I'm CEO, Bitch.”

2時間まるまる興奮しっぱなしでした。
面白過ぎるぞ、『ソーシャル・ネットワーク』。

去年予告観てからふと興味を持ち、仕事でちょっと体験する必要があったこともあり、フェイスブックやってます。ミクシィもツイッターも全くと言っていいほど活用していない自分だから、結局フェイスブックもなんかよくわからないまま日々が過ぎ去っています。でも思いがけなく友人知人から連絡があり、嬉しい再会があったりして、デザインも含めてフェイスブックがいちばん好きかもしれません。しゃらくさいあだ名を付けなくてもすむってところも僕には向いてるようです。匿名性なんていらんのじゃボケ。とはいえ、結局そんなに活用してるわけではないSNS。

でも『ソーシャル・ネットワーク』は面白かった。
いきなり今年ナンバーワンだと言っちゃいたいぐらい。
『グッドフェローズ』を観た時の興奮と非常に似てる気がして、そういえば『ソーシャル・ネットワーク』って、題材は今日的だけど、物語としてはとてもオーソドックスで、ある意味では普遍的な人間ドラマが展開する古典悲劇な映画だなぁ、と。この映画ってIT時代の『スカーフェイス』なんじゃないだろうかって飛躍も余裕でできちゃうぐらいマフィア映画、ギャング映画のそれとお話(の展開)がすごく似ている。青春、野心、成功、欲望、発展、裏切り、大成功、愛憎、酒、ドラッグ、泥沼、孤独、女、ってマフィア映画と同じ要素で物語が構成されていて、そこにないのは暴力とファッションぐらい。というわけで、マフィア映画好きの人には特にオススメ。僕の中では完全にマフィア映画の棚に入ってます、それこそ『スカーフェイス』の隣に。(まあ、それは嘘だけど)

なんと言っても、マーク・ザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグが素晴らしい。冒頭から思い切り捻くれた複雑な人間としてマーク・ザッカーバーグを演じていて、はっきり言って感情移入のしづらいかなり変で嫌なヤツ。これぞギーグ、これぞナード、という少年。それでもぐいぐい惹き込まれる不思議な魅力。
去年の私的トップ5に入る『ゾンビランド』の主演もジェシー・アイゼンバーグだったから、要注目の役者さんです。
そして、ラスト。僕はこの映画のラストシーンってめちゃくちゃ素晴らしいと思ったんですが、ラップトップに向かうマーク・ザッカーバーグの切なさ哀しさが静かに爆発するあのシーンで一気に、ああ、こいつもやっぱり自分と同じなんだと、観ている人に感じさせてくれるその鮮やかさ。わかるよ、マーク、うん、わかる。なんて。
完璧なラストシーン。

そして、エンドロールのビートルズ。
『ノルウェイの森』のエンドロールなんて霞んでからからに乾いて飛んでっちゃいました。
って、もちろん『ノルウェイの森』のエンドロールにも涙した自分だけれど、『ソーシャル・ネットワーク』のエンドロールに『ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン』っていうのはこれは良過ぎる。ぴったりだ。ちょうどだ。身体が震えました。



デヴィッド・フィンチャーを師と仰ぐ(←何の?)自分としては、映像も楽しかったし、トレント・レズナーとアッティカス・ロスのオリジナルスコアもとてもイマジネイティブで刺激的な映画音楽だったし、さっさとDVDだかブルーレイだかにして、ディレクターズカット版として3時間半ぐらいの『ソーシャル・ネットワーク』が観たい。(そんなに長いのかどうかは知りません)
これ、半分冗談でデヴィッド・フィンチャーを師と仰ぐなんて言ってますが、実は本当のことで、僕はデザインを考える時、撮影の構図を思い描く時、全体の色調を計画する時、そんな時にお手本というか、出発点というか、手がかりというか、そんなようなものとして、ピーター・サヴィルのアートワーク、カイル・クーパーの映像デザイン、そしてデヴィッド・フィンチャーのビジュアルスタイリングというのを参考にしていることが多いです(だから年賀状なのに暗いデザインになったりするのかも)。もちろん、業界も媒体も違うので完成したものからその影響を感じ取れるのは自分だけですけれども。

とにかく!
お話は本当にベーシックなので、誰が観ても楽しめる王道のハリウッド映画として映画館で堪能してください。アカデミー賞獲っちゃうだろうから、それで混んじゃう前にね。
なんて言ってて『英国王のスピーチ』が獲っちゃったりして(なんかアカデミー会員が好みそうな感じだしね)。

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『Baby, You're A Rich Man』 / THE BEATLES
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by clyde_8 | 2011-01-25 21:57 | 映画/お芝居
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