微笑みの研究
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下北沢、ザ・スズナリにて『微笑の壁』。
最近スズナリほぼ無視してたなー、人から誘われないと何やってるかまったく知らないんだから、よくないなぁ、きっとこうやって面白い作品を見逃しているんだ、大量に。
とういうわけで、そんな怠惰な自分に救いの手。なんて大げさな感じではなく、mamikoがチケット余らせたらしく、一緒に行ってきました。イラストレーションを主とする作家活動中の彼女、自作のカバンがパンパンでした。大荷物だな。スズナリを舐めとるな。でもああいうの自分にも作ってくれないかなぁ(と露骨に欲しいアピール)。
ま、それはそれとして、『微笑の壁』。

山内ケンジ氏主宰の城山羊の会の第何回公演なんだろう?まあ、何回目かの公演『微笑の壁』。

男と女がいる。ぎごちなくも楽しい恋の季節を経て、二人は結婚を決めた。
男の暮らす部屋で二人の新婚生活が始まる。その門出を祝して集まる男の仕事仲間や男の部下やその元妻。もうひとりの部下は仕事が長引き少し遅れてやってくる予定。
彼らが働くのは、ひと昔前なら生き馬の目を抜くなどと言われた広告業界。そんな形容は時代を感じさせるものの、過酷さはいまも変わらず、そのせいかどうかはわからないけれど、彼らの周りでは、ここのところ自殺者が相次いでいる。
とりあえずの、先に集まった者だけの乾杯の中、ひとりの訪問者。買物袋を抱え入ってくる女、勝手知ったる様子の彼女は男の長年連れ添った妻だった。
困惑する新婦、戸惑う仕事仲間や部下やその元妻、状況が飲み込めない男の妻。
そこへ遅れてやってくるもうひとりの部下。もちろん、結婚を祝して。
大きなクエスチョンマーク。混迷を極めるリビングルーム。
そして、アメリカから最後の訪問者がやってきて、いよいよ荒れ狂うリビングルーム。

そんなお話(思い切り主観なので、観る人によって違うかも)。



めちゃくちゃ笑い、ほのかに嫌な気分を抱え、妙に納得して劇場を後にしました。
良かったなぁ、面白かった。
劇中でさりげなく明かされる悲しい未来が非常に良い味で、観終わってずいぶん経ったいまでも、まだ味してます。とうぶん味するなこれは。
初めて観た城山羊の会、一気に大ファンです。山内ケンジさん、広告業界の方なので登場人物たちの業界感がとってもリアル。彼らの服装や佇まい、言葉遣いや仕草、会話のテンポ、間などなどがことごとく本物で、広告業界に身を置いていた(置いている?かな)自分としては、楽しくて楽しくてしょうがなかったです。
役者さん、みなさん素晴らしくて、特に岡部たかしさんが気になって気になって。あと、終演後スズナリの入口で見かけた石橋けいさんの美しさったらもう。



でもあれですね、思い返すに『微笑の壁』、、、めちゃくちゃなお話のようですが、全然そんなことないぞ、いやこういうことはあり得る話だぞ、不条理でもなんでもないぞなんて感じた自分、このお話をなんか普通に現実感あるなぁなんて感じる自分は、ちょっとあれかもしれません。と、やるせない微笑み。



『Smiling Phases』 / Blood, Sweat & Tears
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by clyde_8 | 2010-11-11 18:39 | 映画/お芝居
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